犬の「てんかん」が起きた時に直ぐすべき3つの対処法

「てんかん」の発作は突然起こることが多いので飼い主さんはビックリしてしまいますよね。

発作の時にわんちゃんに何かしてあげた方がいいのか?悩まれる飼い主さんも多いと思います。

そこで“てんかん発作中のわんちゃんにしてあげられる事”などてんかん発作についてお話しします。

犬のてんかんが起きた(起きそうな)時の3つの対処法は?

  1. 発作が起きそうな時には優しく撫でてあげる
  2. 発作が起きている時には触れないようにする
  3. 発作後は急に走り回ることがあるのでぶつからない様に物をどけてあげる

発作が起きそうな時には優しく撫でてあげる

てんかんが起きそう(体が震えだしたり)と分かった時には
少しの間、側で静かに座って犬を撫でてあげると、
リラックスして発作を防げることもあります。

特にストレスが発作のきっかけになっている場合には効果的です。

発作が起きている時には触れないようにする

発作中の犬が普段の様子と違うことに驚いて心配になる方もいますが、
発作が起きてしまった時は、撫でたり無理に抑えたりすると
逆に発作を長引かせてしまったり、
意識のない状態の犬に噛まれることがありますので、
触ることは控えて慌てず冷静に見守りましょう。

発作後は急に走り回ることがあるのでぶつからない様に物をどけてあげる

発作後に走ったりよろけたりしたときに転倒することがありますので、
家具や壁に体が当たってケガをしないようにしてあげます。

家具をどかしたり、クッションを置いてあげましょう。

床もフロアマットやカーペットにした方がより安全です。

犬のてんかんのために飼い主が出来ること

  1. ストレスのない環境で過ごさせてあげること
  2. 家を空ける時間を出来るだけ短くすること
  3. てんかん発作に関する日記をつけること

ストレスのない環境で過ごさせてあげること

「てんかん」の大きな問題点の一つに「発作を起こし始めると頻繁に発作を起こし、
症状も頻度が増えるに連れて激しくなっていく場合が多い」ことがあります。

しかし、初期の段階で適切な治療を始めれば、
発作がひどくなるどころか元気なままで過ごせます。

てんかん自体に明確な予防策というものはありませんが、
飼い主さんの日常的なサポートが予防に繋がる可能性はあります。

発作のきっかけの一つとされるのが“ストレス”です。

犬が一匹でゆっくりできるような場所を作ってあげたり、
適度な運動をさせたり、ストレスが溜まりにくい状況を作ります。

家を空ける時間を出来るだけ短くすること

てんかん発作と診断されたら出来るだけ“犬を1匹にして留守にしない”ことです。
留守中に発作が起きてしまった場合、物にぶつかったり、
高い場所から落ちたりすることがあるため、
飼い主さんが側にいないことで危険が増えます。

“留守の時間を短くする”、“留守中はケージに入れて移動範囲を限定する”など
対策をしましょう。

webカメラなども、留守中の犬の行動を把握するためには有効な手段です。

てんかん発作に関する日記をつけること

発作が発生しやすい時間や状況、
どれだけ発作が続いたかなどを日記に記録することで、発作の発生時間や持続時間、
普段と違う要因や潜在的な誘因についてわかるようになる場合があります。

発作のきっかけとして“食べ物による食物アレルギー”があるため、
その日食べた物も記録します。

発作のきっかけになった可能性のある食べ物は与えないようにしましょう。

犬のてんかんとは?

  • 特発性てんかん
  • 症候性てんかん

そもそも、犬のてんかんはどうして起きるのでしょうか?

犬のてんかんとは脳の神経が異常な興奮状態に陥り、
発作を繰り返してしまう脳の病気のことです。

一般的には発作によって体がコントロールを失っている状態のことをいい、
大きくは原因不明の「特発性てんかん」と
脳の病気(脳腫瘍や水頭症など)、犬ジステンパーなどの感染症が起因して起こる
症候性てんかん」に分けることができます。

犬のてんかんの症状

  • 全身または体の一部に痙攣
  • よだれや泡を吐く
  • 失禁 など

発作として全身または体の一部に痙攣が見られます。
発作が起こる数日前から直前によだれを垂らしたり、
落ち着きがなくなったり、普段見られない行動が増えたり減ったりします。
その直後に痙攣の発作が起きることが多いようです。

痙攣には全身が震え、意識をなくしたり、失禁したりする「全般発作」と
体の一部がピクピクと震える「部分発作」があります。

何かに追われたり、追っているかのような行動をとったりするなど
奇妙な行動が見られることもあります。

発作の長さは数秒から数分までと様々で、
一度起きた後は次に起きる間隔も症状によって様々です。

発作が終わればすぐに走り出したり、
何事もなかったかのように普段通りに戻ります。

発作が治まる前にもう一度発作を繰り返すことを
「重責発作」と言い、この発作は脳に重大な損傷を与えることが多く、
命にかかわることもあるため、緊急の処置が必要となります。

犬のてんかんの治療方法

  • 発作の原因となっている病気の治療
  • 抗てんかん薬の投薬

脳の病気や感染症が原因で起こる「症候性てんかん」の場合は
原因となっている病気を治療します。
特発性てんかん」の場合は抗てんかん薬を治療に使います。

発作がどの程度の物かを病院で見せることは難しいので、
犬の発作が起きた時に動画を撮るなどして
診察時に獣医師に見せて診断をしてもらう方法もあります。

重責発作を起こしている場合は緊急の治療が必要です。
てんかんが起きた原因を特定するため、
どんな発作がどのような状況で起きたか、出来る限り正確に
獣医師にしっかりと伝えてください。

血流を改善させることにより発作の回数が減らせたり、
発作が軽くなることもあります。

血流改善に効果が期待できるイチョウ葉エキスや
ローヤルゼリーなどが含まれたサプリメントを
バランスの取れた良質な食事と共に与えるのも良いでしょう。

サプリメントとてんかん薬の併用が気になる場合は
獣医師に相談のうえ使用してみてください。

まとめ

てんかんは飼い主さんのサポートでいくらでも軽減できる病気です。

適切な治療や環境を作ることを意識していくようにしましょう。

愛犬の元気な姿をいつまでも見られますように!