大きな体のソリ犬!「アラスカンマラミュート」について

アラスカンマラミュートは、がっちりとした体のとてもパワフルなソリ犬です。
オオカミに似ている姿からは想像できないほど優しい性格と言われます。
今回はアラスカンマラミュートについてお話しします。

「アラスカンマラミュート」について

アラスカンマラミュートはアメリカ(アラスカ州)原産の大型犬です。

アラスカンマラミュートの詳しい起源は不明ですが、
古代から存在する犬種で、アラスカに住むイヌイットのマラミュート族に
飼われ続けてきたということがわかっています。

犬種名はアラスカのマラミュート族がそのまま由来となっています。

極寒の地で古くからソリ犬や狩猟犬として人間と暮らしてきた
アラスカンマラミュートは、18世紀にアラスカに上陸した
欧米人によって発見されました。

とても優秀なソリ犬であるアラスカンマラミュートは、
犬ぞりレースの流行と共に人気を博し、より良いソリ犬を求めて
他犬種との交雑が起こなわれるようになりました。

その結果、アラスカンマラミュートの数は激減してしまったのですが、
1926年に純粋なアラスカンマラミュートの保存運動と犬種改良が行われたことで徐々に数を回復し、
1935年にアメリカケネルクラブで「アラスカンマラミュート」として初めて犬種登録されました。

アラスカンマラミュートはシベリアンハスキーと容姿が似ていますが、
シベリアンハスキーよりも一回りほど大きく、全体的にがっちりとしています。

シベリアンハスキーの尾は垂れていますが、アラスカンマラミュートの尾は
ゆるく巻かれて背中に背負っています。

シベリアンハスキーは特徴的なブルーアイを持つ個体がいますが、
アラスカンマラミュートの目はブラウンのみです。

「アラスカンマラミュート」の性格と飼い方

古くから人と共に暮らしてきたアラスカンマラミュートは、
人が大好きで甘えん坊、忍耐力があります。

また、多数の犬とソリを引く仕事をしていた協調性のある犬ですので、
他犬に対しても友好的で多頭飼育にも向いていると言われます。

引っ張る力がとても強いので、ツイテなど引っ張らないで歩くように
トレーニングを行うようにしましょう。
子供だけでの散歩はコントロールが難しいので、避けるようにした方が良いでしょう。

長時間走る体力のある犬種ですので、
1日2時間程度の散歩や運動ができると良いでしょう。

極寒の地出身のため寒さには強いですが、暑さには弱いです。
夏場の室温管理には十分注意しましょう。

アラスカンマラミュートは密集したダブルコートを持つため、抜け毛が多いです。
換毛期のお手入れは特に覚悟が必要です。

「アラスカンマラミュート」のなりやすい病気

アラスカンマラミュートは下記の病気になりやすいと言われます。

「股関節形成不全」は股関節の発育状態が悪く亜脱臼状態になる、
大型犬によく見られる病気です。
この病気になるとモンローウォークという腰を
左右に振る独特な歩行になるので、獣医さんに相談しましょう。

「胃捻転」は、何らかの原因で胃が拡張とねじれを
起こしてしまう病気で、大型犬が起こしやすい疾患です。
早食いや食後の運動を避けるなど、対策をしっかり取るようにしましょう。

「アロペシアX」は頭と四肢以外に脱毛が見られたり、
毛質がボサボサになってしまうなどの症状が見られる原因不明の脱毛症です。
かゆみなどはなく命にかかわることもありません。
治療法はまだはっきりとはわかっておらず、ホルモンを調節する薬や
サプリメントなどで改善することもあります。

アラスカンマラミュートは密集したダブルコートを持っているため、
日本のような高温多湿の気候では皮膚疾患を起こしやすいと言われます。
ブラッシングでしっかり死毛を取り除き、皮膚を清潔に保つようにしましょう。

病気は早期発見・早期治療が重要です。
アラスカンマラミュートの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。

まとめ

アラスカンマラミュートはアメリカ原産の大型犬です。

同じソリ犬であるシベリアンハスキーと比べて
がっちりとした体が特徴的で、とてもパワフルな犬種です。

暑さがとても苦手なので、熱中症には注意しましょう。