ロシアを代表する猫!「サイベリアン」について

大きな体にフサフサの被毛を持つ「サイベリアン」は、優雅で美しい猫です。

今回はサイベリアンについてお話しします。

「サイベリアン」について

サイベリアンはロシア原産の猫です。

名前の由来はシベリア(Siberia)から来ています。

サイベリアンはロシア土着の猫で、ペルシャやアンゴラなどの猫種を
起源に持つと考えられていますが、はっきりとはわかっていません。

サイベリアンの歴史は古く、1000年頃には
よく似た猫が存在していたと記録されています。

サイベリアンは1871年のイギリスのキャットショーに出陳されて人気を博しましたが、
その後、ソビエト連邦が猫の輸出に関してかなり制限をかけたことにより
手に入れることが難しくなりました。

そのため、サイベリアンが世の中に知られるようになったのは、
本格的な品種改良が行われた1990年代からと言われます。

1996年に「サイベリアン」として正式に認定された後は
政治的な緩和もあり、サイベリアンはロシアを代表する猫として、
各国へ「友好の証」として贈られるようになりました。

サイベリアンはノルウェージャンフォレストキャットと同じく、
極寒の地に適応した猫で、寒さに特化した身体的特徴や行動が見られます。

サイベリアンは筋肉質な大型の猫で、顔や体は丸みを帯びています。
被毛は長毛で、サイベリアンのみにみられる「トリプルコート」と呼ばれる
3層の特殊なコートを持ちます。
フサフサとした胸の飾り毛が特徴的ですが、この胸の飾り毛は育つまでに
5年ほどかかると言われます。

サイベリアンは猫アレルギーが起きにくい猫としても有名で、
これは猫の唾液やフケに含まれるアレルゲンの因子が
他の猫よりも少ないためと考えられています。

「サイベリアン」の性格と飼い方

サイベリアンはとても賢く、飼い主に従順、忍耐強い性格です。

サイベリアンは物覚えが良く、しつけにはあまり苦労しません。
犬のように指示を聞けると言われ、ロシアで有名な猫のサーカスでも活躍しています。

サイベリアンは活発で運動能力が高いため、かなりの跳躍力を誇ります。
頑丈なキャットタワーを用意し、遊ばせるようにしましょう。

また、好奇心旺盛で水を怖がらない性質があります。
お風呂場の蓋をしっかり閉めるなど、いたずら対策を行いましょう。

毛量が多くフサフサとした長毛は、ブラッシングを怠ると
毛玉になりやすいため注意しましょう。

寒さには強いサイベリアンですが、暑さには弱いです。
夏の暑さ対策はしっかり行うようにしましょう。

「サイベリアン」のなりやすい病気

サイベリアンは下記の病気になりやすいとされます。

「ピルビン酸キナーゼ欠損症」は体内のエネルギー保存に関わる
“ピルビン酸キナーゼ”という酵素が不足し、貧血になる疾患で、
重症化すると命にかかわることもあります。
ピルビン酸キナーゼ欠損症は遺伝子検査で調べることが出来ますので、
気になる場合は獣医さんに相談しましょう。

サイベリアンは「肥大型心筋症」を起こしやすい猫種です。
肥大型心筋症は心臓の筋肉が肥大することで、心臓の働きが低下する病気です。
肥大型心筋症を発症し、血栓が出来やすくなると血栓症により命を落とすこともあります。
疲れやすくなったり、開口呼吸をするなどの症状が見られたら、
獣医さんに相談しましょう。

病気は早期発見・早期治療が重要です。
サイベリアンの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。

まとめ

サイベリアンはロシア原産の猫種です。

ロシアの極寒の地に適応した猫で、大きな体に
フサフサとした被毛を持つのが特徴です。

寒さには強いですが、暑さには弱い猫なので
夏場の室温管理には気を付けましょう。