大きな体に長く綺麗な被毛を持つ「ラガマフィン」。比較的新しい猫種ですが、近年人気が高まってきています。今回はラガマフィンについてお話しします。
「ラガマフィン」について
ラガマフィンはアメリカ原産の猫種です。
猫名は「いたずらっ子」「ボロ服をまとった人」という意味ですが、
冗談半分で付けたところ、登録後の変更が出来ずこの名前になったという
経緯があります。
ラガマフィンはラグドールを元に1994年に作出された比較的新しい猫種で、
ラグドール愛好家同士の確執など、複雑な事情により誕生しました。
1960年頃ラグドールを作出したベイカー氏はラグドールの繁殖に関して厳しく制限をし、
繁殖を希望する人にはフランチャイズ契約を結ばせるなどのビジネス展開を行いました。
これに反発を強めたラグドールのブリーダーたちは
ベイカー氏の元を離れるようになり、
1990年頃には別の愛好家団体を立ち上げ
ラグドールを元に新たな猫種の繁殖を始めました。
そこでラグドールにペルシャやヒマラヤンなどの長毛種を掛け合わせて誕生した猫を
「ラガマフィン」と呼び、新たな猫種として広めました。
ラグドールは青い目を持ち、カラーは4色に限られますが、
ラガマフィンはカラーバリエーションが豊富で、
遺伝子プールが広げられたことによりラグドールと比べ、丈夫な体をしています。
こうして徐々に独立した猫種として認められていったラガマフィンですが、
ポインテッド柄のラガマフィンはラグドールと似ているため、
ラガマフィンとして認めていない団体や、
ラグドールとの類似点が多いことから独立した猫種として認めていない団体もあります。
「ラガマフィン」の性格と飼い方
“ぬいぐるみ”の名を持つ大人しい「ラグドール」の血を引いていることから
「ラガマフィン」もとてもおだやかで甘えん坊な性格をしています。
大型猫であるラガマフィンは成猫になるまでに4年かかり、
この時期を過ぎると落ち着いてくると言われます。
ラガマフィンは賢いため、しつけがしやすいと言われます。
走り回ったりジャンプをする激しい運動はあまり好まないので、
ネコじゃらしなどで遊ぶと良いでしょう。
ミディアムロングの被毛はブラッシングを行わないと毛玉になってしまいますので、
ブラッシングは毎日するようにしてください。
「ラガマフィン」のなりやすい病気
ラガマフィンは下記の疾患が比較的よく見られます。
- 肥大型心筋症
- 多発性のう胞腎症
ラガマフィンは「肥大型心筋症」を起こしやすい猫種です。
肥大型心筋症は心臓の筋肉が肥大することで、心臓の働きが低下する病気です。
肥大型心筋症を発症し、血栓が出来やすくなると血栓症により命を落とすこともあります。
疲れやすくなったり、開口呼吸をするなどの症状が見られたら、
獣医さんに相談しましょう
「多発性のう胞腎症」は腎臓に異常なのう胞(液体の入った袋状の物)が出来、
徐々に増えることで腎機能に異常が見られる病気です。
ラガマフィンはこの症状を起こしやすいので、
若いうちから健康診断などで腎機能を定期的にチェックするようにしましょう。
病気は早期発見・早期治療が重要です。
ラガマフィンの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。
まとめ
ラガマフィンはラグドールから誕生した新しい猫種です。
大型で穏やかな性格、カラーバリエーション豊富な綺麗な被毛を持つ
ラガマフィンは、近年人気が高まってきています。
ラガマフィンはとても飼いやすい猫ですが、
長くきれいな被毛を維持するためには毎日のブラッシングが必要です。
毛玉を作らないためにもケアを怠らないようにしましょう。
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