のっぺりとした顔に小さな目を持つ、超個性的な犬「ブルテリア」。
漫画のキャラクターとして描かれたこともある、日本でも有名な犬種です。
今回はブルテリアについてお話しします。
「ブルテリア」について
ブルテリアはイギリス原産の中~大型犬です。
ブルテリアは19世紀前半にオールドイングリッシュブルドッグや
今は絶滅しているイングリッシュテリアなどの複数のテリアを掛け合わせて
作出されました。
犬名はブルドッグとテリアを掛け合わせて作出されたことから、
そのままブルテリアと命名されています。
元々闘犬種として作出されたブルテリアでしたが、
イギリスで闘犬が廃止されると、愛好家たちによって
家庭犬への改良が行われました。
この時に白いイングリッシュテリア、ダルメシアンなどの種と
掛け合わせたことにより生まれた特徴的な白いブルテリアは、
“白い騎士”と呼ばれるなどたちまち人気になりました。
以降は更に穏やかな性格へと改良が続けられ、サイズも統一されていきました。
顔つきも大きく変わり、初期のブルテリアは
ストップ(マズルと額の接触部分のくびれ)がありましたが、
現在では卵型の頭にストップのないシャープな顔立ちになっています。
ブルテリアは犬種の作出段階でサイズにばらつきがありましたが、
1939年に小さいサイズ(11kg~15k程度)のブルテリアは
ミニチュアブルテリアという別犬種として登録されました。
日本では住宅事情からブルテリアよりも
ミニチュアブルテリアの方が多く飼われています。
ブルテリアは立ち耳に、ストップのほとんどない顔、
筋肉質でとても力強い体つきをしています。
毛色はホワイト、ホワイト&ブリンドル、
トライカラー、レッド&ホワイトなど。
「ブルテリア」の性格と飼い方
ブルテリアは明るく遊び好きな性格で、飼い主に忠実ですが
頑固な一面も持ち合わせます。
ブルテリアは穏やかな性格に改良されましたが、
元々闘犬種であることから他犬から吠えられるとケンカをしやすかったり、
興奮すると止められなくなることがあります。
しっかりコントロールできるように、
マテなどを根気よくトレーニングしましょう。
また、ブルテリアは顎が強く
一度噛みつくとなかなか離してくれません。
子犬の頃から噛み癖がつかないように注意し、
難しいと感じた場合は早めに専門家に相談してください。
活動的な犬なので、毎日の散歩は欠かさないようにし
運動不足にならないようにしましょう。
ブラッシングは被毛が短いため、
ラバーブラシで死毛を落とす程度で問題ありません。
ユーモアのある顔つきのブルテリアですが、
元々闘犬種であるということをしっかり理解し、
覚悟を持って飼育するようにしましょう。
「ブルテリア」のなりやすい病気
ブルテリアは下記の病気になりやすいと言われます。
- 水晶体脱臼
- 聴覚障害
- 皮膚疾患
「水晶体脱臼」は目の中にある水晶体が正常な位置からずれてしまう病気で、
ブルテリアは遺伝的にこの疾患になりやすいと言われます。
水晶体がずれることでブドウ膜炎や緑内障などの症状を併発することがありますので、
目が白く濁ったり、充血するなど普段と違う症状が見られたら
獣医さんに相談してください。
白いブルテリアは20%ほどの確率で先天的に「聴覚障害」を持つと言われます。
これは白いブルテリアを作出する際に掛け合わせたダルメシアンの
遺伝子によるものと言われています。
聴覚障害の現れ方は様々で、両耳が聞こえない個体もいれば
片耳だけ聞こえない個体もいます。
先天的な聴覚障害のため、治療方法はありません。
聴覚障害を持っているブルテリアのトレーニングには
ハンドサインを使用するなどの工夫をしましょう。
ブルテリアは被毛が短く、皮膚が敏感なため
アレルギー性皮膚炎などの皮膚疾患を発症しやすいです。
特に白いブルテリアは日光の刺激による皮膚病も起こしやすいため
普段から皮膚の状態を気にするようにしましょう。
病気は早期発見・早期治療が重要です。
ブルテリアの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。
まとめ
ブルテリアはイギリス原産の中~大型サイズの犬種です。
筋肉質な体に特徴的な顔立ちのとてもユニークな犬ですが、
元々闘犬種ということもあり、気の強い一面があります。
ブルテリアをコントロールできるように、
トレーニングはしっかりと行うようにしましょう。
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