「ソマリ」は神秘的な雰囲気に、優雅な長い被毛を持つ猫です。
今回はソマリについてお話しします。
「ソマリ」について
ソマリは”アビシニアン”から生まれた長毛の猫を品種として固定した、
イギリス原産の比較的新しい猫種です。
ソマリと言う名前の由来はアビシニアンの名前の由来となった
アビシニアの隣国ソマリアから来ています。
アビシニアンはとても古くから存在している猫種ですが、
長毛のアビシニアンが現れ始めたのは1950年頃と言われます。
この時期は種の保存のために様々な猫種が
ペルシャなどの猫と交雑していたため、
長毛のアビシニアンもこの過程で生まれたと思われていたのですが、
近年の遺伝子研究では突然変異で生まれたことがわかりました。
アビシニアンの愛好家たちは
長毛のアビシニアンには価値がないと判断していましたが、
一部のブリーダーなどにより長毛のアビシニアンの繁殖が続けられ、
1978年に「ソマリ」と言う新しい猫種として認定されました。
ソマリは長毛種に分類されますが、セミロングほどの長さで、
尻尾の被毛がフサフサとキツネのように長くなっています。
毛色はアビシニアンと同じでレッド、ルディ、ブルー、フォーンで
1本1本の毛に複数の色が入っているティックドタビーという
特徴的な柄を持ちます。
「ソマリ」の性格と飼い方
ソマリは甘えん坊で人とのコミュニケーションを
好む傾向にあります。
アビシニアンと同じように活発で遊び好きです。
遊びが不足するといたずらをすることもあるので
たくさん遊んで満足させるようにしましょう。
環境の変化に敏感で繊細な面があるので、
ストレスを溜めないように、キャットタワーなど
落ち着ける場所を用意すると良いでしょう。
ソマリは長毛種ですが、セミロングなので
他の長毛種と比べると毛玉ができにくい毛質です。
抜け毛は多いので、出来れば毎日ブラッシングをしましょう。
「ソマリ」のなりやすい病気
ソマリは下記の病気になりやすいとされています。
- ピルビン酸キナーゼ欠損症
- 後天性重症筋無力症
「ピルビン酸キナーゼ欠損症」は体内のエネルギー保存に関わる
“ピルビン酸キナーゼ”という酵素が不足し、貧血になる疾患です。
この疾患はソマリの遺伝性疾患で、発症率はそこまで高くはありませんが、
重症化すると命にかかわることもあります。
ピルビン酸キナーゼ欠損症は遺伝子検査で調べることが出来ますので、
気になる場合は獣医さんに相談しましょう。
「後天性重症筋無力症」は神経から筋肉へ伝わる刺激が少なくなり、
筋肉に力が入らなくなる症状です。
猫でこの病気の発症は稀ですが、
ソマリには発症が見られやすいという報告があります。
後天性重症筋無力症は、免疫異常が原因と考えられています。
治療には筋の収縮に必要なアセチルコリンの作用を強くする薬や
免疫抑制剤などが使われます。
病気は早期発見・早期治療が重要です。
ソマリの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。
まとめ
ソマリは長毛のアビシニアンから誕生した猫種です。
アビシニアンとよく似ていますが、
フワフワの被毛がアビシニアンとは
違う魅力を生み出しています。
人が好きで甘えん坊な性格です。
遊ぶことが大好きで、遊び足りないと
いたずらをすることもあります。
一緒に遊ぶ時間をしっかりと作るようにしましょう。
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