白くてフワフワとした被毛、真っ黒な可愛い目を持つ「日本スピッツ」。
その愛らしい容姿が人気を博し、日本スピッツブームが巻き起こったことも有名です。
今回は「日本スピッツ」についてお話します。
「日本スピッツ」について
「日本スピッツ」は日本原産の小~中型犬です。
諸説ありますが、1920年代に世界各国の白いスピッツタイプの犬を
小型化して作出したという説が有力とされています。
日本スピッツは真っ白でフワフワの被毛と大きな黒い瞳が可愛らしく、
昭和の高度成長期に人気を博しました。
一時は犬の年間登録件数の4割が日本スピッツというほどの人気でしたが、
「神経質でキャンキャンとうるさく吠える」という印象が広がり、
マルチーズやポメラニアンと言った小型犬に人気を取られました。
その後は数が減った日本スピッツですが、
神経質で吠えやすい性格の改良が続けられました。
現在は当時と比べて飼育しやすい性格の犬となり、
飼育頭数も増えています。
日本スピッツは日本原産の犬ですが、海外の犬種から作出されたため
柴犬や秋田犬のような古くから日本に住んでいる
土着の【日本犬】とは区別されます。
日本スピッツはスピッツタイプの犬の特徴である
立ち耳と尖ったマズルを持ちます。
カラーはホワイト一色のみ。被毛は長く光沢があり
日本スピッツの一番の特徴となっています。
日本スピッツとよく似た犬種に
同じスピッツタイプの「ポメラニアン」がいますが、
ポメラニアンは日本スピッツより小型でマズルが短めです。
「日本スピッツ」の性格と飼い方
日本スピッツは飼い主に忠実で物覚えの良い犬です。
戦後の日本スピッツブーム時は落ち着きがなく
吠えやすいというイメージがありましたが、
これは乱繁殖や、しつけ、飼育環境によるところが大きく、
現在は気質が改良され、飼育しやすい犬となっています。
他人に対して警戒心を持ちやすく、少し神経質な面があるため、
子犬の時から他人や他犬にたくさん会わせるなどの
社会化を行うようにしましょう。
活発で飼い主さんと遊ぶことが大好きですので、
遊びを通じてコミュニケーションを多くとるようにしましょう。
「日本スピッツ」のなりやすい病気
日本スピッツは下記の病気が比較的多くみられます。
- 膝蓋骨脱臼
- 皮膚病
膝蓋骨(膝のお皿)が外れる「膝蓋骨脱臼」は小型犬によく見られますが、
日本スピッツも起こしやすい症状です。
室内がフローリングの場合はカーペットを敷くなど、
滑りにくくするようにしましょう。
日本スピッツは寒冷地域のスピッツタイプの犬を祖先に持つため、
密集したダブルコートを持っています。
このダブルコートは日本のような高温多湿では蒸れやすく
マラセチア皮膚炎や膿皮症などの皮膚炎を起こしやすいとされます。
ブラッシングをしっかりと行い、皮膚の通気性を良くすることが
皮膚病の予防につながります。
病気は早期発見・早期治療が重要です。
日本スピッツの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。
まとめ
日本スピッツは日本原産の小~中型犬です。
戦後の日本で絶大なブームを巻き起こし、
その後「よく吠える犬」として人気が低迷したことが有名ですが、
現在は性格が改善され飼いやすい犬となっています。
飼い主に忠実で賢い犬種ですが、
神経質な面があるので子犬の時からの社会化を
しっかりと行うようにしましょう。
最近のコメント