猫の腫瘍の中でも多く発生する「乳腺腫瘍」
高齢のメス猫に多い腫瘍ですが
猫の乳腺腫瘍の8割は悪性腫瘍と言われているため、
しこりを発見したら早めに治療することが、何よりも重要と言えます。
猫の乳腺腫瘍の早期発見方法
- 毎日乳腺を触ってチェックする
- 乳頭に異常がないかチェックする
猫の乳腺は左右四対あり、腫瘍がある場合は乳腺全体を触ってみると
1つ~複数個のしこりが発見されます。
猫の乳腺腫瘍は高齢になるほど発症しやすくなるため、
シニア猫は特に乳腺のチェックを含めたボディチェックを習慣化しましょう。
発症のほとんどはメスですが、稀にオスも発症します。
スキンシップとしてリラックスしながら撫でてあげる事で、
効率よく全身のチェックをすることができます。
ブラッシングも同時にしてあげられると良いですね。
乳腺腫瘍になると乳頭が赤く腫れたり、分泌物が出ることもあるため、
乳頭の状態もチェックし、異常があればすぐに病院へ行きましょう。
猫の乳腺腫瘍の症状
初期の症状としては
- しこりが出来る
- 乳頭が腫れる(分泌液がにじみ出る)
などがあります。
腫瘍の大きさは早期の場合は数ミリほどですが、
進行するとどんどん大きくなっていきます。
複数の乳腺に病変が及んでいる場合に、全身症状が見られることがあり
- 貧血
- 腹水貯留
- 白血球増多症
- 子宮疾患
などを伴うことがあります。
悪性腫瘍の場合は肺への転移が非常に早く、肺に転移した場合は
- 胸水
- 胸膜炎
などを起こし、呼吸不全になることがあります。
猫の乳腺腫瘍を予防するには
- 避妊手術
- ボディチェック
- 栄養バランスの良い食事を与える
猫の乳腺腫瘍は老化や女性ホルモンが原因の一つと言われているため、
避妊手術が発症の予防になります。
特に1歳未満に避妊手術を行うと発症をかなりの率で
予防できると言われます。
また前述したようにボディチェックを日頃から行うことは
病気の早期発見に繋がります。
乳腺腫瘍だけではありませんが、
栄養バランスに偏りのない、良質な食事を与えることは
病気になりにくい体を作ります。
猫の乳腺腫瘍の治療方法
- 外科手術
- 放射線治療
- 化学治療
乳腺腫瘍の治療は、おもに、腫瘍ができた左右どちらかの乳腺を
すべて切除するとともに、卵巣子宮摘出術を行い、
その後、場合によってはもう片側の乳腺も切除します。そのほかにも症状や転移の状況によって、
放射線治療や化学療法などを行います。早期に発見し、積極的な治療を行うことで延命が期待できます。
乳腺腫瘍が肺や他の臓器に転移していると、
手術を行っても数ヵ月しか生きられないこともあるため、
手術する前にしっかり全身の検査を受けておく必要があります。
引用:http://www.petwell.jp/disease/cat/nyuugan.html
猫の乳腺腫瘍は切除範囲がその後の生存期間に影響を与えるため、
可能な限り大きく切除することが重要となります。
また小さな腫瘍の段階で摘出出来れば、その後の生存期間も
ぐんと長くなるというデータもあるため、
やはり早期発見早期治療がとても重要です。
乳腺腫瘍は再発や転移の確率も高いため、術後のケアとして
免疫力アップや抗がん作用のある
サプリメントの投与も良いでしょう。
まとめ
乳腺腫瘍は早期の避妊手術で発症のリスクを下げられるため、
出産をさせないのであればぜひ行っておきたいですね。
猫の乳腺は被毛に埋もれていて触らないとシコリなどの判断は難しいので、
日頃から抱っこをしたりお腹の周りを触ることに慣らしておきましょう。
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