犬に”おやつ”を使ったトレーニングがおすすめな理由とは

犬のトレーニングは「犬が正しい行動」をした時に「ご褒美を使って褒める」ことでその行動を強化していきます。

ご褒美は犬にとって「好きな物」であれば何でもよいのですが、一般家庭では「おやつ」を使ったトレーニングがおすすめです。

今回はどうして犬のトレーニングのご褒美に「おやつ」がおすすめなのかをお話しします。

犬におやつを使ったトレーニングがおすすめな理由

おやつを使った犬のトレーニングがおすすめな理由は

  • おやつは犬が好きな物のため
  • 犬にとって大好きな物がもらえるので覚えが早い
  • 子供から大人まで誰でも与えることが出来る
  • 集中力を維持しやすい
  • 犬を誘導しやすい

などがあります。

犬は食べることが好きで、特に嗜好性の高い“おやつ”は多くの犬が大好きです。

人と暮らしていく中で好きになるご褒美(言葉や遊びなど)と違って、
犬が元々好きな物は、ご褒美として最初から効果的です。

また、犬が最も好きなおやつをご褒美に使うと、
犬の集中力が上がり、指示を早く覚えます。

犬におやつを与えることはとても簡単なため、幅広い年齢層の人がご褒美として扱うことができます。
そのため、ご家庭で気軽に楽しくトレーニングを行うことができます。

おやつはバリエーション豊富で選択肢の幅が広く、
多くの犬に使うことができるのも良いところです。

おやつと言っても与える物に決まりはなく、
ドッグフード1粒からチーズやお肉など様々です。

ニオイや食感など様々なおやつを複数使うことで、
犬のテンションや集中力を維持することも出来ます。

また、犬に動作を教える「誘導」も基本的におやつを使うのですが、
この方法も犬がおやつに興味を持ちやすいため、
新しい行動を教える時にとても役立ちます。

誘導の際に使ったおやつはそのままご褒美としてあげることも出来ます。

犬のトレーニングのご褒美におやつを使うデメリットは?

メリットの多い「おやつ」ですが、下記のデメリットもあります。

  • おやつに頼りすぎるとおやつがないと指示に従わなくなる
  • 与えすぎると太る

おやつに頼りすぎてしまうと、ついついおやつを持っている時だけ
指示をしてしまったり、おやつを使った指示から抜け出せなくなることがあります。

これを防止するにはおやつを「褒め言葉」と共に使用し、
徐々におやつをフェードアウトさせる必要があります。

おやつをたくさん与えすぎるともちろん太ってしまいますが、
食事を減らすことで食事量を調整すれば問題ありません。

様々な理由でおやつを使いたくない場合は、
1日分のドッグフード分から数粒トレーニングに使うなど工夫をしましょう。

おやつのご褒美から「言葉」のご褒美に変えていく

犬が指示に従った時「いい子!」「グッド!」などの褒め言葉の後に
おやつを与えるようにします。

すると犬は「褒め言葉」そのものがおやつをもらえる合図だと学習し、
段々と「褒め言葉」が好きになり「褒め言葉」そのものがご褒美になります。

手順としては

  • おやつを手に持ちながらの指示はしない
  • 褒め言葉の後に犬に見えない場所(ポケットなど)からおやつを出して与える
  • 褒め言葉の後のおやつは与えたり与えなかったりとランダム化する

などを意識して行うようにし、
犬の「ご褒美」を「おやつ」から「褒め言葉」へ入れ替えていきます。

急におやつを減らすと犬が混乱して、指示に応えられなくなったり、
モチベーションが低下することがありますので、
“教えたい動作がしっかりと出来てきてから”
徐々におやつを減らすことが重要です。

犬のトレーニングに使えるその他のご褒美

犬のトレーニングのご褒美には「おやつ」や「褒め言葉」以外に

  • おもちゃ
  • 体を撫でる

をご褒美として使うことができます。

おもちゃはおもちゃにものすごく執着する犬へのご褒美として使用できますが、
与えた後に回収をしなくてはいけなかったり、
テンションが上がりすぎてしまうなどのデメリットがあります。

体を撫でられることが好きな犬は撫でられること自体がご褒美になるので、
褒め言葉を言いながら撫でると、さらに行動が強化されます。

また、撫でる行為は犬のテンションを上げるためにも有効です。

ただしおもちゃに興味がなかったり、撫でられることが苦手な犬もいるので、
全ての犬へのご褒美にはならないことがあります。

まとめ

おやつを使った犬のトレーニングは犬にとても分かりやすく、
どんな人でも行いやすいトレーニング方法です。

おやつを使ったトレーニングは、犬への指示をおやつに頼ってしまいがちなので、
“おやつのご褒美”から“言葉のご褒美”へと少しずつ切り替えていくようにしましょう。