緑内障になることも!?犬の「ブドウ膜炎」について

犬の目の病気に「ブドウ膜炎」という病気があります。

「ブドウ膜炎」は一体どんな目の病気なのでしょうか。

今回は犬の「ブドウ膜炎」について詳しくお話しします。

犬の「ブドウ膜炎」とは

犬の「ブドウ膜炎」は眼球のブドウ膜に炎症が起きる病気です。

「ブドウ膜」とは眼球の内側にある

  • 虹彩(こうさい)…眼球に入る光の量を調整する絞り
  • 毛様体(もうようたい)…絞りを調整する筋肉
  • 脈絡膜(みゃくらくまく)…眼球や網膜に酸素や栄養を与える

これら3つをまとめて呼ぶ総称です。

このブドウ膜の一部、または全体に何らかの炎症が起きると
ブドウ膜炎になります。

ブドウ膜炎が起きる原因は様々ですが、全く原因のわからない特発性の物や、
目の外傷、白内障、結膜炎など目の病気が原因で併発するケース、
ウイルス・細菌感染、免疫介在性疾患、寄生虫、アレルギーなど
目の病気以外が原因で併発するケースもあります。

また、ブドウ膜炎が起きると、緑内障などの症状を引き起こすことがあります。

犬の「ブドウ膜炎」の症状

犬のブドウ膜炎は

  • 目がショボショボする
  • 目が充血する
  • 目ヤニが増える
  • 瞳孔が小さくなる
  • 目に痛みが出る

などの症状が見られ、更に進行すると

  • 角膜の混濁
  • 虹彩の色や形の変化

などが見られるようになります。

ブドウ膜炎は発症すると痛みが出るため、
目を気にして擦る行動が見られることがあります。

炎症が網膜にまで広がると、視力に影響が見られ、
失明することもあります。

犬の「ブドウ膜炎」の治療方法

犬の「ブドウ膜炎」は、ステロイドの点眼薬や、
炎症を抑えるための内服薬の経口投与が主な治療方法です。

ブドウ膜炎を起こしている原因が別の病気にある場合は、
その病気治療を行います。

ブドウ膜炎は軽度であればすぐ治ることもありますが、
慢性化し、治療が長期にわたることもあります。

自己判断で治療を終了せず、獣医さんの指示があるまで
治療を続けることが大事です。

犬の「ブドウ膜炎」の予防方法

犬のブドウ膜炎は他の病気によって併発することがあるため、
予防は難しいと言えますが、原因の一つである「目の外傷」は
飼い主さんがある程度注意することができます。

犬同士のケンカや、物への衝突、
体を引っかいてしまうことで目に傷が付くことがあります。
特に散歩中はニオイ嗅ぎなどに集中して物にぶつかることなどもあるため、
注意してあげてください。

また、目の異常にいち早く気付き、早期の治療を行うことは
緑内障など他の眼病の発症を防ぐことにも繋がります。

目に異常がないか毎日チェックするようにしましょう。

まとめ

犬の「ブドウ膜炎」は症状が進行すると失明したり、
緑内障を併発することもある眼病です。

発症する原因は様々なため、予防は難しいですが、
しきりに目を気にしたり、目が充血したりするなど
犬の行動や、目に異常が見られたら
すぐに獣医さんに見てもらうようにしましょう。