犬が「好きなニオイ」「苦手なニオイ」について

犬はとても嗅覚が良く、ニオイにとても敏感な動物です。

ニオイに敏感な犬には「好きなニオイ」と「苦手なニオイ」があるのでしょうか?

今回は犬の「好きなニオイ」と「苦手なニオイ」についてお話しします。

犬が「好きなニオイ」について

犬が好きなニオイは「本能的に好きなニオイ」
「人と暮らす中で好きになったニオイ」に分かれます。

犬が本能的に好きなニオイ

  1. 地面の有機物のニオイ
  2. 獲物のニオイ
  3. 他の犬の排泄物のニオイ

①地面の有機物のニオイ
犬が地面に体を擦りつけている行動を見たことはないでしょうか?

実はあの行動は地面に含まれる有機物のニオイを
体に擦りつけている行動なのです。

地面に含まれる有機物のニオイは虫やミミズの死骸、
他の動物のフンなど人間にとっては不快なニオイです。

しかし犬にとってこのニオイは
「自分のニオイを獲物に気付かれないようにするために必要なニオイ」であり、
人にとっての「香水」のような魅力的なニオイなのです。

②獲物のニオイ
獲物のニオイはもちろん本能的に大好きで、
獲物の肉や血液、体液などのニオイをとても好みます。

③他の犬の排泄物のニオイ
犬は他犬の排泄物のニオイから、その犬の情報を得るため、
他の犬の排泄物のニオイにとても興味を持ちます。

特にオス犬は発情中のメス犬の排泄物のニオイを好む傾向があります。

人と暮らす中で好きになったニオイ

  1. 飼い主さんのニオイ
  2. 食べ物のニオイ

①飼い主さんのニオイ
飼い主さんのニオイを犬は好みます。
特にニオイの強い靴下や下着などは、飼い主さんのニオイが強く残っているため、
好む犬が多いようです。

②食べ物のニオイ
例えばパンが焼けるニオイがしたあとに、パンをもらえたなどの経験があると、
パンが焼けるニオイがとても好きになります。

食べた物がとても美味しかった場合はそのニオイを覚えて、
そのニオイにとても執着するようになります。

犬が「苦手なニオイ」について

人は「香水」のニオイを好む人もいれば苦手な人もいますが、
これはニオイに対する「好み」の問題です。

しかし、犬が苦手な下記のニオイは
単純に「好み」の問題ではありません。

  1. 強い刺激臭や化学的なニオイ
  2. 柑橘系のニオイ
  3. 自分の排泄物のニオイ
  4. 自分にとって危険なニオイ

①強い刺激臭や化学的なニオイ
犬は強い刺激臭(塩素、アンモニア臭、酢酸など)や
化学的なニオイ(香水や芳香剤)が苦手です。

人にとっても強いニオイですので、嗅覚の優れている犬にとっては
相当な刺激となってしまいます。

②柑橘系のニオイ
犬はレモンやオレンジなどの柑橘類のニオイが苦手です。
これは柑橘類に含まれる揮発物質が
犬にとって不快感を与えているからだそうです。

しかし柑橘類を食べて「おいしかった」という経験のある犬は、
好むニオイになるようです(笑)

③自分の排泄物のニオイ
犬は自分の排泄物のニオイを嫌います。

これは自分の排泄物のニオイが体に付くと、
獲物や敵に自分の居場所を悟られてしまうという本能的な理由からです。

④自分にとって危険なニオイ
自分より体の大きな生き物のニオイは、本能的に怖がることがあります。
また「自分に危害を加えてきた人間のニオイ」など、
虐待経験から危険なニオイと記憶し、嫌いになるニオイもあります。

まとめ

犬が好きなニオイは食べ物など想像しやすい物から
ミミズの死骸のニオイなど、
人にとってはビックリしてしまうものもありましたね(笑)

犬が苦手なニオイの「強い刺激臭」や「化学的なニオイ」は
マニキュアなど日常で使用する物にも存在します。

ニオイの強い物を使用する場合は犬がいない場所で、
換気を良くして使用するなど気を付けるようにしましょう!