夏になると怖いのが犬の「熱中症」です。
犬は肉球と鼻の頭以外に汗腺がなく、人のように汗をかいて体温を下げることができません。そのためとても暑さに弱く、熱中症になりやすい動物です。
犬の熱中症は暑さが原因で発症するため、飼い主さんが犬への暑さ対策をすることである程度防ぐことができます。
以下の8つの暑さ対策を行うようにしましょう。
Contents
犬の「熱中症」を予防するために飼い主さんが出来る8つのこと
- 暑さに慣れていない初夏の温度管理に注意する
- 暑い時間の散歩は行わない
- 室外犬の場合は日よけを作り、風通しを良くする
- 室内犬の場合は冷房使用や、窓を開ける
- 車の中で待たせない
- 水分補給をしっかり行う
- 散歩後クールダウンを行う
- 体温チェックを行えるようにする
暑さに慣れていない初夏の温度管理に注意する
5月や6月など体が暑さにまだ慣れていな初夏の時期は、
真夏のような暑さでなくても熱中症になることがあります。
高温多湿で、暑い日と涼しい日の気温差も大きいですので、
気温や湿度の差が日によって大きくならないように、
冷房や除湿などで調節するようにしましょう。
暑い時間の散歩は行わない
日中の暑い時間の散歩は避けるようにしましょう。
直射日光はもちろん、コンクリートの熱さや照り返しを
地面に近い犬は直に受けてしまいます。
夏の散歩は明け方や、日没後が望ましいです。
室外犬の場合は日よけを作り、風通しを良くする
室外犬も真夏は室内での飼育が望ましいのですが、
無理な場合は犬小屋を風通りが良い日陰に移動したり、
直接日が当たらないように、日よけを作るようにします。
水分補給が常にできるようにたくさん水を置くようにしましょう。
室内犬の場合は冷房使用や、窓を開ける
室内犬の場合、冷房を使用し室温を管理しましょう。
窓を開けて風通しを良くすることも良いですが、
室温が22度以上になると犬によっては熱中症のリスクがありますので、
真夏は冷房使用での室温管理をお勧めします。
車の中で待たせない
犬を車に乗せて出かける場合は、
エンジンを切った車内では絶対に待たせないようにしましょう。
また、夏場は犬を車内に待たせないといけないような場所には
連れて行かないようにしましょう。
水分補給をしっかり行う
体温が上がると脱水を起こしやすくなるため、
散歩中や散歩後などにしっかり水分補給を行いましょう。
また、家の中でも常に水は切らさないようにしましょう。
散歩後クールダウンを行う
散歩後は特に体が熱くなりますので、帰ってきてから
水で濡らしたタオルを体にかけるなどして
体温を早く下げられるようにしてあげましょう。
体温チェックを行えるようにする
熱中症になると体温が高温になりますので、
体温チェックは熱中症の判断材料になります。
犬の体温は直腸で測ります。獣医さんから検温の仕方を教わり、
自宅で体温チェックできると良いでしょう。
続いては「熱中症」について詳しくお話していきます。
犬の「熱中症」とは
犬の「熱中症」は熱により体中の臓器の働きが低下してしまった状態を言います。
犬は暑さで体温が上がりすぎた場合、
パンティング(舌をハアハアと口呼吸して放熱する)により体温を下げるのですが、
パンティングだけでは追いつけないぐらい体に熱が溜まってしまうと、
高体温(40~41℃以上)の状態となり、熱中症と診断されます。
そして、43℃を越えると体中の臓器が機能不全を起こします。
どんな犬種でも熱中症にはなりますが、
特に下記の犬は暑さに弱く熱中症になりやすいため注意が必要です。
- シベリアンハスキーなどの寒い地域の犬種
- フレンチブルドッグなどの短頭種
- 呼吸器・心臓に疾患のある犬
- 子犬や高齢犬
- 肥満の犬
犬の「熱中症」の症状
熱中症の初期症状
- パンティングが治まらない
- よだれを垂らす
- 心拍数の増加
- 歩こうとしない
熱中症が重症化した時の症状
- 臓器の機能不全(腎不全・心筋症など)
- 嘔吐
- 下痢
- 血尿
- 震え
- 痙攣
- 意識混濁
- 昏睡
- 死亡
熱中症が重症化し、臓器の機能不全が起きると
死亡率が上がります。
犬の「熱中症」の治療方法
熱中症は初期症状を見逃すとどんどん症状が悪化してしまうため、
犬に熱中症の疑いが見られた場合はすぐに動物病院に連れていくようにしましょう。
病院に行く前の応急処置として、
飼い主さんが家庭でできることは「犬の体を冷やすこと」です。
体を水で濡らしたタオルで覆ったり、
保冷材をタオルで巻き、太い血管が通っている鼠蹊部(そけいぶ)に当てて冷やします。
病院での治療は点滴や水分補給を行い、症状によっては入院となります。
まとめ
毎年夏になると、熱中症で亡くなってしまう犬がいます。
しかし、熱中症は飼い主さんが犬への暑さ対策をしっかりと行えば、
多くの場合発症を防ぐことができます。
また、熱中症になってしまった時も初期症状の場合は
早急な処置を行えば回復することができますので、
初期症状を見逃さないようにしましょう。
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