排泄物は健康のバロメーターと言われますが、それは猫の尿も同じです。
正常な尿と異常な尿の状態を飼い主さんが知り、毎日猫の尿をチェックすることで、病気を早期に気付くことができます。
トイレ掃除の際に、猫の尿をチェックする習慣を身につけましょう。
Contents
猫の正常な尿の色は?
健康な猫の尿の色は「薄い黄色」です。
この黄色の濃度は飲水量により変わり、
飲水量が少なかったり、運動をたくさんした後などは色が濃くなりますが、
正常の範囲内とされます。
オレンジ色のようないつもよりも異常に濃い場合は、黄疸の可能性があるので、
その場合は目の白目の部分が黄色くなっていないかを併せて確認します。
猫の異常な尿の色は?
猫の「異常な尿」はおおまかに下記の5種類に分別できます。
- 赤い尿
- 茶色い尿
- 白濁した尿
- キラキラと光る尿
- 薄い色の尿
猫が「赤い尿」をした場合は…
猫が「赤い尿」をした場合は、尿に血が混ざっている「血尿」です。
黄色の尿に少し血が混ざる程度のものから、真っ赤なものまで症状は様々です。
赤い尿が見られる原因は
- 膀胱炎
- 尿路結石
- 外傷
- 腫瘍
などです。
猫が「茶色い尿」をした場合は…
猫が「茶色い尿」をした場合は、赤血球が壊れてしまう「溶血」が起きた状態が考えられます。
赤血球の数が減るため貧血になり、食欲不振も起こします。
茶色い尿が見られる原因は
- 玉ネギ中毒
- 寄生虫
- 免疫介在性溶血性貧血
- 人用の薬の誤飲
などです。
猫が「白濁した尿」をした場合は…
猫が「白濁した尿」をした場合は、炎症を起こしたり
「細菌」が尿に混ざっている状態が考えられます。
白濁した尿が見られる原因は
- 膀胱炎
- 尿路結石
などです。
猫が「キラキラと光る尿」をした場合は…
猫が「キラキラと光る尿」をした場合は、
尿中に「結晶」や「結石」が混ざっている状態が考えられます。
「キラキラと光る尿」から考えられる病気は、尿路結石です。
猫が「薄い色(透明)の尿」をした場合は…
猫が「薄い色(透明)の尿」をした場合は、
「尿が濃縮されずに必要以上に水分が体から出てしまっている」状態が考えられます。
薄い色の尿をする時は、たくさん水を飲み、たくさん排尿する「多飲多尿」も見られます。
薄い色の尿が見られる原因は
- 腎不全
- 尿崩症
- 糖尿病
- 甲状腺機能亢進症
- 子宮蓄膿症
などです。
猫の尿の色以外にもチェックしたい項目
色は見た目でわかるので、最もチェックしやすい項目ですが、
- におい
- 回数
- 量
- 飲水量
などもチェックしましょう。
例えばにおいがしなくなると、濃縮されていない尿が排泄されているということになるので、
腎臓の働きが悪くなっている可能性があり、
甘いにおいがする場合は、糖尿病の可能性があります。
多飲多尿の場合も腎臓の働きが悪くなっている時に見られる症状ですので、
注意しましょう。
家庭でできる簡単な猫の尿チェック方法
猫はトイレの猫砂に尿をするため、なかなかチェックできないことがあります。
そこでおすすめの方法が「ペットシーツ」を使った方法です。
採尿となると難しくなってしまいますが、
トイレの猫砂の下にペットシーツを敷き、
ペットシーツに尿を吸収させることで
簡易的に尿をチェックすることができます。
ペットシーツに吸収させるためには、すのこを使用したり、
猫砂の量を少なくすると吸収しやすいです。
(元々トイレの下がトレーになっている物はそのままペットシーツを敷き、使用できます)
まとめ
猫は泌尿器のトラブルが多い動物です。
しかし、尿をチェックすることで、泌尿器のトラブルに早めに気付くことができます。
いつもの尿と少しでも違ったら病院に行くようにしましょう。
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