シュナウザーの中で最も大きい種類が「ジャイアントシュナウザー」です。
日本ではシュナウザー=ミニチュアシュナウザーをイメージすることが多いので、実際にジャイアントシュナウザーを見るとその大きさに驚きます。
今回は「ジャイアントシュナウザー」についてお話しします。
「ジャイアントシュナウザー」について
ジャイアントシュナウザーはドイツ南部のバイエルン地方原産の大型犬です。
名前の由来は巨大(ジャイアント)なシュナウザー(口髭)です。
ジャイアントシュナウザーはスタンダードシュナウザーに
ブービエデフランダースやグレートデーンを交配して1800年半ばに作出されました。
ジャイアントシュナウザーは牛を追う牧牛犬として働いていましたが
体が丈夫で、人の指示をよく聞き、仕事に対する意欲が高いという
使役犬としての素晴らしい能力を持ち合わせていました。
19世紀になるとジャイアントシュナウザーの牧牛犬としての仕事は減っていきましたが、
警戒心の強さを買われ、工場や店などの番犬や護衛犬として活躍するようになりました。
第一次世界大戦時に警察犬として採用されると一気に知名度が上がり、
その後は軍用犬や警備犬などとして広く活躍しています。
ジャイアントシュナウザーの毛色の基本はブラックで、
ソルト&ペッパー、ブラック&シルバーも稀に存在します。
全体的にがっちりとした体で、長い眉と髭が特徴です。
断耳と断尾の習慣がありますが、現在は動物愛護の観点から
自然な垂れ耳、垂れ尾の個体が増えています。
シュナウザーはミニチュア、スタンダード、ジャイアントと3種存在しますが、
知名度の高いミニチュアシュナウザーとは異なり、
ジャイアントシュナウザーは日本では登録数が少なく、かなり珍しい犬種となります。
「ジャイアントシュナウザー」の性格と飼い方
ジャイアントシュナウザーは忍耐力があり、自分の意志で行動する賢さがあります。
元々優れた使役犬ですので、人と一緒に何かをすることを好みます。
トレーニングやドッグスポーツなどアクティブなことにチャレンジできると良いでしょう。
他のシュナウザー種と同じように頑固な一面が見られることがありますので、
根気強くメリハリをつけたトレーニングを行うようにしてください。
運動量は豊富です。朝晩の運動やドッグランでの運動を行うようにしましょう。
定期的なトリミングが必要な犬種です。
大型のトリミング犬種はトリミング料金も高額になりますので、
その点もしっかりと考えて飼育するようにしましょう。
トレードマークの長い髭は汚れやすいため
水を飲んだ後はタオルで拭くなど、きめ細かなケアが必要です。
「ジャイアントシュナウザー」がなりやすい病気
ジャイアントシュナウザーは下記の病気になりやすいとされます。
「股関節形成不全」は股関節の発育状態が悪く
亜脱臼状態になる病気で、大型犬によく見られます。
この病気になるとモンローウォークという腰を
左右に振る独特な歩行になるので、獣医さんに相談しましょう。
ジャイアントシュナウザーは耳の中に毛が生えるため通気性が悪くなり、
「外耳炎」を起こしやすいです。
日頃から耳の中が汚れていないかチェックするようにしましょう。
「胃捻転」は、何らかの原因で胃が拡張とねじれを起こしてしまう病気で
ジャイアントシュナウザーなど、大型犬が起こしやすいです。
早食いや食後の運動を避けるなど、対策をしっかり取るようにしましょう。
病気は早期発見・早期治療が重要です。
ジャイアントシュナウザーの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。
まとめ
ジャイアントシュナウザーはドイツ原産の大型犬です。
シュナウザー3種の中で最も大きい犬種で、
大きな体に長い眉毛と髭を持つルックスがとても個性的です。
ジャイアントシュナウザーは運動量が多く、
手入れにお金や時間がかかります。
犬と一緒に運動をしたり、手入れを楽しめる人に
向いている犬種と言えるでしょう。
最近のコメント