毛のない犬!?「チャイニーズクレステッドドッグ」について

「チャイニーズクレステッドドッグ」はとても個性的な犬種で、ヘアレスタイプは体のほとんどに被毛がないという大きな特徴があります。

「ヘアレスドッグ(※)」は世界に7犬種存在しますが、その中でもチャイニーズクレステッドドッグは個性的なヘアスタイルが目を引きます。(※)無毛、または頭部やしっぽなどの一部のみに被毛が生えている犬種

今回は「チャイニーズクレステッドドッグ」についてお話しします。

「チャイニーズクレステッドドッグ」について

「チャイニーズクレステッドドッグ」は中国原産の小型犬です。

チャイニーズクレステッドドッグは「ヘアレスタイプ」と
「パウダーパフタイプ」という2つのタイプがいますが、
ヘアレスタイプは、頭や足先など体の一部を除き無毛という
とても変わった風貌をしています。

名前の由来はヘアレスタイプの特徴的な容姿からイメージした
チャイニーズクレステッド(昔の中国人男性の髪型である辮髪(べんぱつ))から来ています。

チャイニーズクレステッドドッグの起源は、長い間はっきりとしていませんでしたが、
近年のDNA検査により、アフリカのヘアレス犬種である「アフリカンサンドドッグ」が
先祖であると推定されています。

13世紀頃、アフリカンサンドドッグは世界各地に輸出されましたが、
その中で中国の愛玩犬と交配して誕生した犬が
「チャイニーズクレステッドドッグ」と考えられています。

特徴的な風貌のチャイニーズクレステッドドッグは
上流階級の愛玩犬として飼育され、世界各国に輸出されるようになりました。

第二次世界大戦中には多くの中国原産の犬が処分され、
チャイニーズクレステッドドッグも絶滅の危機に陥りましたが
戦後、各国で飼育されていたチャイニーズクレステッドドッグの愛好家たちにより
頭数を回復することが出来ました。

ヘアレスタイプは頭、足先、尾などの先端に被毛が生えていますが、それ以外は無毛です。
皮膚には汗腺があり、汗をかきます。
遺伝的に歯の数が少なく、サイズも小さいです。

パウダーパフタイプは全身を絹のような長いシングルコートに覆われています。

ヘアレスタイプ同士を交配させると流産が起きたり、虚弱な犬が生まれやすいことから、
ヘアレスタイプとパウダーパフタイプを交配させることが良い繁殖とされます。

「チャイニーズクレステッドドッグ」の性格と飼い方

チャイニーズクレステッドドッグは明るい性格で、遊び好きです。
繊細な面があり、他人に対しては警戒心が強い傾向があります。

他人への攻撃性は低く、怖がって吠えることが多いので
子犬の頃からたくさんの人に会わせる社会化を行うようにしましょう。

ヘアレスタイプは皮膚の乾燥を防ぐために保湿クリームを塗るなど、
他の犬種にはないケアが必要です。
パウダーパフタイプは被毛が絡まりやすいので、
定期的にブラッシングを行うようにしましょう。

ヘアレスタイプもパウダーパフタイプも寒さには弱いです。
冬場の室温管理には気を付けるようにしましょう。

ヘアレスタイプは皮膚を守る被毛がないため、紫外線に弱いです。
1年を通じて服を着せると良いでしょう。

「チャイニーズクレステッドドッグ」のなりやすい病気

チャイニーズクレステッドドッグは下記の病気が多くみられます。

  • レッグ・ペルテス病
  • 皮膚疾患

レッグ・ペルテス病(大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)
チャイニーズクレステッドドッグなどの小型犬に多く見られる病気で、
大腿骨の骨盤に繋がる“大腿骨頭”が壊死してしまう病気です。
この病気を発症すると、足をかばったり、痛がるようになります。
治療は鎮痛剤などの内科的治療や、外科手術を行います。
歩行に異常が見られたら早めに獣医さんに相談するようにしましょう。

チャイニーズクレステッドドッグはアトピー性皮膚炎などの
皮膚疾患が起きやすいです。
赤みが見られたり痒がる時は、獣医さんに相談してください。
被毛のない皮膚はとても繊細なので、
日常的にチェックを行うようにしましょう。

また、ヘアレスタイプは遺伝的に歯の本数が少なく、歯の質も弱いことが多いです。
子犬の頃から歯磨きを習慣化し、歯の健康に気を付けるようにしましょう。

病気は早期発見・早期治療が重要です。
チャイニーズクレステッドドッグの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。

まとめ

チャイニーズクレステッドドッグは中国原産の小型犬です。

チャイニーズクレステッドドッグのヘアレスタイプは
体の一部を除き無毛という特徴があります。

寒さに非常に弱い犬種ですので、
冬場の寒さ対策には特に気を配りましょう。