白くて元気なテリア!「ウエストハイランドホワイトテリア」について

コンパクトなボディに真っ白な被毛が可愛らしい「ウエストハイランドホワイトテリア」

陽気で活動的に動き回る姿は人々を魅了します。

今回は「ウエストハイランドホワイトテリア」についてお話しします。

「ウエストハイランドホワイトテリア」について

ウエストハイランドホワイトテリアは
イギリス(スコットランド)原産の小型のテリア犬種です。

ウエストハイランドホワイトテリアは愛称をウェスティーと言います
(以下ウェスティー表記)

ウェスティーのルーツはイギリスのスコットランドのテリア犬種
(スコッチテリアやケアーンテリア)から時々生まれる白いテリア犬です。

15世紀にはスコッチテリアやケアーンテリアから
白い犬が生まれていたという記録があり、
この白い犬に注目したマルコルムスと言う
ブリーダーが犬種として固定しました。

本来の毛色が茶色などの犬から生まれる白い犬は
虚弱体質なことが多く、生まれると排除されていました。

マルコルムスは狩猟にテリアを連れて行った際に、
キツネと間違えて赤茶色のテリアを撃ってしまったことに心を痛め、
キツネと混同しない色である白色のテリアに興味を持ち、
ウエスティーを作出したと言われます。

ウェスティーは元々マルコルムスの住んでいた土地であるボルタロッチの名を取り
「ボルタロッチテリア」という名前で登録されていましたが、
マルコルムスは自領の名前が犬種名につくのを望まず、
1900年代初期にスコットランドのウエストハイランド地方原産のホワイトテリアという意味の
「ウエストハイランドホワイトテリア」に改名されました。

その後ウェスティーがアメリカに渡った際には、虚弱体質のリスクを下げるために
ウェスティーと容姿が似ていたケアーンテリアとの交配が長く認められていましたが、
ウェスティーが犬種として固定され、虚弱体質のリスクも低下したことから
現在はこの2犬種から生まれた犬はウェスティーとして公認されません。

ウェスティーは白い被毛に短い足、大きめの顔、ガッチリした体が愛らしく
世界中で人気のテリア犬種となりました。

スコッチウイスキーのキャラクターや
ドッグフードのパッケージ犬としても有名です。

「ウエストハイランドホワイトテリア」の性格と飼い方

ウェスティーは陽気で好奇心旺盛、独立心が強い犬種です。

元々狩猟犬として活躍していた犬種なので、
動く物に反応しやすく、飼い主さんとの遊びを好みます。

ウェスティーは典型的なテリア気質で
気が強く、頑固、警戒心が強い面がありますが、
可愛い見た目に反してパワフルで一筋縄ではいかない性格は
ウェスティーの魅力とも言われます。

独立心が強く自分で物事を決めて行動することがあるので、
トレーニングは根気よく行い、他犬や家族以外の人にもよく会わせるなど、
社会化をするようにしましょう。

また、性格的に多頭飼育や子供のいる家庭には
あまり向いていないとされます。

白い被毛に短足、口の周りにはヒゲが生えているウェスティーは
汚れが付きやすく、目立ちやすいです。
白い被毛を綺麗にキープするにはブラッシングやシャンプーなどのケアが重要です。

「ウエストハイランドホワイトテリア」のなりやすい病気

ウェスティーは遺伝的に皮膚疾患が多く見られます。

ウェスティーは「アトピー」「食物アレルギー」などが原因の
「アレルギー性皮膚炎」を起こしやすいです。
これらの皮膚炎になると長期的なケアや、
環境や食事からアレルゲンを除去するなどの対応が必要となります。
アレルギー性皮膚炎になると、
痒みや皮膚が赤くなるなどの症状が見られます。

ウェスティーは皮脂から脂が多量に出る「脂漏症」になりやすいのですが、
脂漏症から「脂漏性皮膚炎(マラセチア皮膚炎)」を引き起こすことがあります。
脂漏性皮膚炎は強い痒みを伴ったり、皮膚がべたつくなどの症状が見られます。

皮膚に異常が見られたら早めに動物病院に行きましょう。

その他に、大腿骨に上手く血液が渡らず壊死してしまう
「レッグペルテス病」や目の水晶体が白く濁る「白内障」も見られることがあります。

病気は早期発見・早期治療が重要です。
ウェスティーの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。

まとめ

真っ白なテリアであるウェスティーは
その愛らしさから世界中で愛される犬種です。

陽気で好奇心旺盛、遊び好きな性格ですが
気の強いテリアの気質を持ち合わせているため
しつけ、トレーニングには根気がいります。

遺伝的に皮膚病が多いため、皮膚の状態には
特に気を配るようにしましょう。