猫の種類はたくさんありますが、「シャム」は世界で最も知られている猫種と言われます。
体の先端が濃い色をしたポイントカラーに綺麗な青い目は、一度見たら忘れられない魅力がありますね。
今回は「シャム」についてお話しします。
「シャム」について
「シャム」(別名サイアミーズ)はタイ原産の短毛の猫種です。
「シャム」の名前は1939年までのタイの国名であるシャムが由来です。
シャムはとても神秘的な猫で、タイでは
「ウィチアン・マート(月のダイヤモンド)」とも呼ばれます。
シャムの起源は古く500年以上前から、
タイの王室や富裕層の間で飼われていたと考えられています。
シャムは1871年に世界初のキャットショーに出陳されたことで、
世界的に知られるようになり、その後イギリスやアメリカに渡りました。
1940年頃から世界中で人気が上昇し、
純血種の猫と言えばシャムと言われるほど有名になりました。
シャムはスレンダーな体に、V字型の小顔、
発達した筋肉を持ちとても綺麗な猫です。
体全体は淡いカラーですが、耳、顔の中心、足先、尻尾など先端が
濃いポイントカラーになっています。
瞳のカラーはサファイヤブルーでシャムの特徴の一つです。
「シャム」の性格と飼い方
シャムは活発で、まるで犬のような遊び好きの猫です。
飼い主には甘えますが他人には警戒心が強く、
わがままで気難しい面がありますが、猫らしい性格とも言えます。
鳴き声が大きくよく鳴くのもシャムの特徴の一つですので、
鳴き声を許容出来る人や、鳴き声が気にならない環境での
飼育が向いています。
いたずら好きな子が多いので、物の置き場所などには注意しましょう。
「シャム」のなりやすい病気
シャムは遺伝的に病気が多く、特に腎臓と目の病気が見られます。
- 慢性腎不全
- 進行性網膜萎縮症
- 眼球振盪(がんきゅうしんとう)
腎臓が徐々に正常に機能しなくなり、様々な障害が起きてくる「慢性腎不全」は
猫に多い疾患ですが、シャムは遺伝的に腎不全にかかりやすいことが知られていて、
その発症率は他の猫の2倍ともいわれます。
多飲多尿など気になる症状が見られたら、獣医さんに相談するようにしましょう。
網膜が変形して薄くなり、徐々に視力が低下する「進行性網膜萎縮症」を
シャムは遺伝的に起こしやすいです。
視力が低下すると物にぶつかりやすくなったり、運動をしなくなったりします。
進行を遅らせるために目薬などの治療を行いますが、確立された治療方法はなく、
最終的には失明してしまいます。
「眼球振盪(がんきゅうしんとう)」という自分の意思とは無関係に
眼球が揺れる疾患もシャムは遺伝的に起こしやすいですが、
生活していくうえで大きな問題はないと言われます。
神経や筋肉の疾患から起きることもあるので、
症状が見られたら獣医さんに相談すると良いでしょう。
病気は早期発見・早期治療が重要です。
シャムの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。
まとめ
シャムはタイ原産のとても歴史の古い猫で、
体の先端が濃い色になるポイントカラーや青い目が特徴的です。
性格は活発で遊び好き、わがままな面がありますが
“猫らしい性格”も魅力の一つと言われます。
とても魅力的な猫ですが、遺伝的な病気が多いので、
気になる症状が見られたら獣医さんに相談しましょう。
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