タキシードを着た紳士!「ボストンテリア」について

鼻ペチャ顔で運動神経抜群、スタイルの良い犬が「ボストンテリア」です。

愛嬌のある顔立ちにスマートで筋肉質なボディがとても魅力的な犬種で、日本では「のらくろ」のモデル犬としても有名です。

今回は「ボストンテリア」についてお話しします。

「ボストンテリア」について

ボストンテリアはアメリカ原産の小型犬です。

およそ150年前、アメリカのボストンで
ブルドッグとブルテリアやホワイト・イングリッシュ・テリア等を
交配して生まれた犬がボストンテリアのルーツになっています。

この犬は現在のボストンテリアから比べるとかなり大型でしたが、
サイズの小さい犬を掛け合わせることで子犬たちは小型化しました。

この子犬たちを基礎に作出されたのが現在のボストンテリアで、
ボストンテリアの血統を辿ると、すべてこの犬たちに行きつくと言われています。

ボストンテリアの先祖犬は闘犬の血を引いていましたが、
小型化する過程で闘犬の血も薄れ、温厚な愛玩犬になりました。

ボストンテリアはブルドッグの潰れ顔に、
テリアのスマートで筋肉質な体型が特徴です。

毛質はスムースコート、カラーはブリンドル&ホワイト、
ブラック&ホワイトなどで「ホワイト」が必ず入ります。

首から前胸の部分にかけてのホワイトがタキシードを着ているように見えることから、
「タキシードを着た紳士」「小さなアメリカ紳士」などと呼ばれます。

「ボストンテリア」の性格と飼い方

ボストンテリアは人懐っこく優しい性格ですが、
とても活発で遊び好き、頑固な一面も持ち合わせます。

テリアの血を引くことから、個体によっては興奮しやすいことがあります。
コントロールできるようにしっかりとトレーニングを行いましょう。

短頭種であるボストンテリアは体温調節が苦手なため、
暑さ・寒さに対する室温管理が必要です。

顔のシワは汚れが溜まりやすいので、ウェットティッシュで
小まめにふき取るなどのケアを行いましょう。

「ボストンテリア」のなりやすい病気

ボストンテリアは腫瘍や皮膚・目の疾患になりやすいと言われます。

ボストンテリアは腫瘍が発生しやすく、
特に「肥満細胞腫」の好発犬種とされます。
肥満細胞腫は皮膚にある肥満細胞に発生する
一見するとおできやしこりのように見える腫瘍で、
ブルドッグ系の犬種に比較的多く見られます。
転移や再発をしやすいため、日常的にボディチェックを行いましょう。

ボストンテリアは「アトピー性皮膚炎」をはじめとした皮膚炎にもかかりやすいです。
皮膚炎は炎症の原因を見つけて、症状に合った治療を根気よく行うことが必要です。
皮膚に赤みが見られたり、痒がる場合は悪化する前に動物病院に行くようにしましょう。

ボストンテリアは目の水晶体が灰白色に濁り、
失明することもある「白内障」の好発犬種と言われ、
若い年齢で発症することもあります。
目の定期的な検診を行うようにしましょう。

「軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)」は、口の奥にある
軟口蓋という柔らかい部分が長くなり、呼吸障害を起こす症状です。
ボストンテリアなど、短頭種に先天的に多く見られ、
重度の場合は外科手術を行います。

短頭種であるボストンテリアは「熱中症」を起こしやすいです。
夏場の暑さ対策はしっかりと行いましょう。

病気は早期発見・早期治療が重要です。
ボストンテリアの体に違和感が見られたり、
いつもと違う行動をする場合は獣医さんに早めに相談してください。

まとめ

愛嬌があり、活発で遊び好きなボストンテリアは
飼育するのがとても楽しい犬種です。

興奮しやすい一面もあるので、
落ち着きを覚えさせるためにも
トレーニングをしっかり行いましょう。

ボストンテリアは他犬種に比べて病気が比較的多く見られます。
体調管理には注意して、毎日のボディチェックも欠かさないようにしましょう。