警察犬として有名な犬種である「ジャーマン・シェパード・ドッグ」。
とても賢く従順で、容姿もオオカミのように格好良いことから
人気のある大型犬です。
今回は「ジャーマン・シェパード・ドッグ」についてお話しします。
「ジャーマン・シェパード・ドッグ」について
ジャーマン・シェパード・ドッグはドイツ原産の大型犬です。
ジャーマン・シェパード・ドッグは優秀な軍用犬を作出する計画の元、
第一次世界大戦の少し前にドイツで誕生しました。
ジャーマン・シェパード・ドッグの基礎犬として
世界中の優秀な使役犬が候補にあがりましたが、
その中でドイツの農場で古くから活躍していた牧羊犬が選ばれました。
この牧羊犬は非常に賢く、牧羊犬の仕事、荷引き、番犬など
様々な仕事をこなした他、運動能力も高く“優秀な軍用犬”の資質が極めて高かったことから、
ドイツの軍人により犬種改良のための繁殖が行われました。
その結果生まれたのが現在のジャーマン・シェパード・ドッグです。
ジャーマン・シェパード・ドッグは「ドイツの牧羊犬」という意味ですが、
原種からの由来であり、牧羊犬としての仕事には使われていません。
元々原種の牧羊犬がジャーマン・シェパード・ドッグと呼ばれていましたが、
改良犬種が誕生したことにより原種をオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグ
(原種のジャーマン・シェパード・ドッグの意)として区別しています。
ジャーマン・シェパード・ドッグは第一次世界大戦、第二次世界大戦、
どちらの戦争でも伝令や弾薬運搬などを行う軍用犬として働きました。
非常に優秀な作業犬だったことから、戦後は軍用犬以外に、
警察犬、介助犬、盲導犬など様々な使役犬として世界各地で活躍しています。
日本では盲導犬第一号、ジャーマン・シェパード・ドッグのチャンピィ号などが有名です。
ジャーマン・シェパード・ドッグの毛色は
ブラックタン、セーブル、ブラック、ウルフなどです。
ホワイトカラーのジャーマン・シェパード・ドッグも存在しますが、
こちらはホワイト・スイス・シェパード・ドッグという別犬種として登録されています。
毛質はダブルコートの短毛ですが、まれに長毛も生まれます。
「ジャーマン・シェパード・ドッグ」の性格としつけ
ジャーマン・シェパード・ドッグは非常に賢く、
飼い主に対する忠誠心が高い従順な犬種です。
訓練性能が非常に高く、訓練競技会では常に上位にいる犬種ですので、
犬と一緒に訓練やスポーツを楽しみたい人に向いています。
その反面警戒心も高く、しっかりと訓練されていない個体は
攻撃的になることがあります。
他人や他犬に対してフレンドリーに育てるためには、
子犬時からの社会化が必要です。
パピーパーティーなどに積極的に参加するようにしましょう。
大型犬で力も強いため、犬の飼育初心者にはあまり向きません。
ジャーマン・シェパード・ドッグを飼育する場合は
なるべくプロのトレーナーに見てもらうようにしましょう。
「ジャーマン・シェパード・ドッグ」のなりやすい病気
ジャーマン・シェパード・ドッグは近親での交配が多かったことから、
「股関節形成不全」の遺伝子を持つ犬が多い傾向にあります。
股関節形成不全になるとモンローウォークという
腰を左右に振りながら歩く独特の歩行が見られたり、
痛みから散歩を嫌がったりするので、
歩行異常が見られたら早めに獣医さんに相談しましょう。
「胃捻転」は、何らかの原因で胃が拡張とねじれを起こしてしまう病気で
ジャーマン・シェパード・ドッグなど、大型犬が起こしやすいです。
早食いや食後の運動を避けるなど、対策をしっかり取るようにしましょう。
その他にジャーマン・シェパード・ドッグは
体質的に皮膚や胃腸が弱い個体が見られることがあります。
プレミアムフードを与えたり、補助としてサプリを与えるなど
食事内容を工夫するようにしましょう。
まとめ
ジャーマン・シェパード・ドッグはとても優秀な使役犬で、
警察犬をはじめ、様々な仕事をこなしています。
とても賢く従順ですが、警戒心が高く
初心者には飼育が難しい犬種でもありますので、
飼育の際にはプロのトレーナーに見てもらうようにしましょう。
股関節形成不全や胃捻転などが見られやすいので、
異常が見られたら獣医さんに相談するようにしましょう。
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