自分の物を守る!犬の「所有欲」について

飼い主さんが犬が咥えているおもちゃを取ろうとすると、なかなか放さなかったり唸ったりすることがあります。

これは犬の「所有欲」から起きる行動です。

今回は犬の「所有欲」についてお話しします。

犬の「所有欲」とは

犬はおもちゃや食べ物など、大好きな物を独占しようとする「所有欲」があります。

野生下では食べ物を独占出来た方が生存率が上がりますので、
所有欲は多くの動物にとって必要な欲と言えます。

好きな物に対する所有欲は個体差が大きく、執着しない犬もいますが、
中には強い所有欲を持つ犬がいます。

所有欲が強い犬の場合は、飼い主さんが犬からおもちゃを取ろうとすると
「取られたくない!」という思いから唸ったり噛んだりする
問題行動を起こしてしまうことがあります。

そこで飼い主さんが引いてしまうと、
犬は「唸ったり噛んだりすると飼い主さんをコントロールできる」と
学習してしまい、日常のケアなどでも唸ったり噛んだりすることがあります。

そのため、犬に所有欲を持たせすぎない必要があるのです。

特に日頃から「所有欲が強い」と感じる犬の場合は、下記の方法を試してください。

犬の「所有欲」を抑制する方法

犬の所有欲を抑制するには下記の3つの方法がおすすめです。

  • チョーダイを教える
  • おもちゃは人が管理する
  • 子犬同士の遊びで学ばせる

チョーダイを教える

犬の口から指示で物を出させる「チョーダイ」というコマンドがあります。

チョーダイの指示で犬が咥えているおもちゃを出させると、
おもちゃは飼い主さんが所有する物ということを犬に教えることができ、
犬の所有欲の抑制に繋がります。

「チョーダイ」をぜひ遊びの中で教えてみましょう。

おもちゃは人が管理する

ロープやボールなどの人と遊ぶ用のおもちゃは犬が興奮して執着しやすいです。

執着しやすいおもちゃを与えっぱなしにしていると、
所有欲を助長してしまうことがあります。

おもちゃは基本的に「人が管理する物」です。

おもちゃ遊びを始める時は人が持ってきたおもちゃで遊び、
おもちゃ遊びを終了する時は、人がしっかり回収するようにします。

こうすることで、おもちゃは人が管理する物と教えることができます。

人がおもちゃを管理することは所有欲の抑制の他に、誤食の予防にもなります。

※コングなどの一匹遊び用のおもちゃは用途が違うため与えっぱなしにしても大丈夫ですが、
執着しやすい犬や誤食の危険性のある犬は、折を見て回収しましょう。

子犬同士の遊びで学ばせる

子犬の場合は子犬同士で引っ張り合いなどの遊びから、
仲間とのおもちゃの譲り合いを経験することができ、
自然と所有欲の抑制を学ぶことができます。

パピーパーティや犬の幼稚園などに通うと
このような環境で学ばせることができます。

可能であればこのような場所にも行ってみましょう。

まとめ

個体差はありますが、犬はおもちゃや食べ物などを
「自分の物にしたい」という所有欲を持っています。

所有欲の強い犬は問題行動を起こしやすいので、
チョーダイを利用したり、おもちゃをしっかり管理することで
所有欲を抑制するようにしましょう。