犬が落ち着いて過ごせるように「ハウス」を教えよう!

犬のしつけの中でも「ハウス」は子犬の頃から教えて欲しい重要なトレーニングです。

今回は犬に「ハウス」を教える方法をお話しします。

犬の「ハウス」とは?

犬のハウスは「クレート」「キャリー」「ケージ」「犬小屋」など
様々なタイプが存在しますが、すべてに共通するのは
「ハウスは犬が安心して休むことができる場所」ということです。

元々犬は暗く狭い巣穴を寝床とする動物のため、
四方を囲まれたハウスを安全に過ごせる場所と考えます。

ハウスを用意するだけで自発的に入る犬もいますが、
中にはハウスを未知の場所として理解できなかったり、
無理矢理ハウスに入れられた経験などから
ハウスに入るのを拒んでしまう犬もいます。

犬にとって落ち着ける場所がないということは、

  • ストレスを感じても逃げる場所がない
  • 安心・安全を確保できる場所がない

状況となります。

そのため、ハウスを落ち着いて過ごせる場所として教える必要があります。

また「ハウス」という指示でハウスに入ることができるようになると、
犬をコントロールしやすくなりますので、合わせて教えていきます。

犬の「ハウス」の教え方

犬の「ハウス」トレーニングは

  • ハウスに慣らし、中で大人しく過ごすこと
  • ハウスの指示でハウスに入ること

の二つの意味を持ちますが、トレーニングの中で同時に教えていくことができます。

ハウスは無理矢理入れたり、閉じ込める場所として使用してしまうと
入るのを嫌がるようになってしまいますので注意しましょう。

ハウスは以下の流れで段階的に教えていきます。

ハウスの中におやつを入れる

ハウスの中におやつを入れて、犬をハウスの中へ誘導し、

  • 自らハウスに入ること
  • ハウスの中におやつがある=ハウスの中はいいことがある

を教えます。

犬が顔だけハウスに入れておやつを取り、バックで出ようとする場合は、
おやつを持った手をハウスの中に入れて、鼻先を入り口側に誘導すると、
ハウスの中に体が入っている状態にできます。

正面を向いてしっかりと体がハウスの中に入っている状態にできたら、
またおやつをあげてその状態を少し維持してから「OK」や「ヨシ」など解除の言葉を言い、
ハウスから出します。

この段階で扉を閉めてしまうと、驚いてしまうことがあるため閉めないようにしましょう。

≪ハウスの指示の教え方≫
おやつを入れる際に「ハウス」と毎回言いながら誘導すると、
「ハウス」の指示でハウス内に入るようになります。

形が出来てきたら指示でハウスに入った時に、
ご褒美のおやつをあげるようにしましょう。

ハウスの扉を閉めておやつをあげる

ハウスの中にスムーズに入ることができるようになったら、
扉を閉めて扉の外側からおやつをあげるようにします。

扉を閉められてもおやつがもらえるので犬にとっては「良いこと」が起きます。

この段階では長く扉を閉めることはせず、
犬が騒いだり、鳴いたりする前にハウスから出すようにしましょう。

扉を開けてハウスから出す時に、犬が飛び出そうとしたら一旦閉めるようにしましょう。
そして、大人しくしている時に解除の言葉で出すようにします。

こうすることでハウスからの飛び出しを防ぐことができます。

ハウスの中で長時間噛めるおやつをあげる

扉を閉めることができるようになったら、
今度はハウスの中に長時間過ごせるようにトレーニングしていきます。

ハウスに入ったら長時間噛めるガムやコングにおやつを詰めた物をあげて
「ハウスの中に長時間いること」=「特別なおやつを食べられる」
と教えていきます。

ハウスの中で大人しくしている時におやつをあげる

この段階までくるとハウスの中に入ることに抵抗はなくなりますが、
「長時間入っている」=「飼い主さんに構ってもらえない」
という状況のため、犬がハウス内で扉をガタガタしたり
クンクン鳴いたりすることがあります。

犬がこのような行動を見せた場合は無視をします。

反対に大人しくしているタイミングの時に
扉からおやつを入れて褒めるようにしたり、
ハウスから出して遊ぶようにします。

これを続けることでハウスの中で大人しくしていると
いいことがあると学習し、ハウスで静かに過ごせるようになります。

≪ハウスの指示の強化の仕方≫
「ハウス」の指示をより強化する場合は、
ハウスから離れた位置から指示を出したり、
遊んでいる最中に指示を出すなど、
レベルを上げたトレーニングをしていきましょう。

まとめ

犬に「ハウス」を教える際はおやつを利用して、
「ハウスの中に入るとおやつをもらえる」と教える方法がおすすめです。

ハウスに無理矢理入れてしまうと、ハウスを嫌いになることがあるので、
無理せずゆっくりと段階を踏んで教えるようにしましょう。