犬の病気に「パグ脳炎」と呼ばれる怖い病気があります。
パグ脳炎はパグによく見られる症状のため、パグの名前がついていますが、他の犬種でも見られます。
パグ脳炎は一体どんな病気なのでしょうか。
犬の「パグ脳炎」とは
パグ脳炎の別名は壊死性髄膜脳炎(えしせいずいまくのうえん)と言い、
脳全体に壊死などの炎症が起き、様々な神経障害を引き起こす病気です。
数週間で急激に進行するタイプと、数か月かけてゆっくり進行するタイプがありますが、
多くの場合は死に至ります。
パグ脳炎の原因は遺伝またはウイルスなどと考えられていますが、
はっきりした原因は不明です。
好発年齢は1~3歳ぐらいで、メスは発情後に発症することが多いです。
発症が報告されている犬種は
- パグ
- チワワ
- ヨーキー
- マルチーズ
- ペキニーズ
- シーズー
- ポメラニアン
- フレンチブルドッグ
- パピヨン
です。
犬の「パグ脳炎」の症状は?
パグ脳炎になると大脳皮質に異常が見られるようになり
初期症状として
- けいれん発作
- 視覚障害
- 運動を嫌がる
などが見られます。
さらに進行すると
- グルグル回る
- 斜頸
- 手足をバタバタとさせる
- 失明
- 性格の変化
- 昏睡
などが見られるようになります。
最終的には重積発作等により死亡するケースがほとんどです。
犬の「パグ脳炎」の治療方法は?
残念ながら、パグ脳炎は明確な治療方法が確立されておらず、
発症すると完治することなく死に至ります。
そのため、主な治療は症状の緩和や延命処置となります。
発作の症状を緩和させるために抗てんかん薬を処方したり、
ステロイドを使用することがありますが、
症状が進行すると薬に反応を示さなくなり、
安楽死の処置をとることもあります。
犬の「パグ脳炎」の予防方法は?
パグ脳炎は予防方法がありません。
そのため、早期発見・早期治療により症状の緩和をしながら、
少しでも進行を抑えることが重要となります。
多くの場合は「けいれん発作」で異常に気付きます。
異常に早期で気付けるように、日常的に犬の行動を観察するようにしましょう。
パグ脳炎を発症しやすい犬種はわかっているため、
該当犬種を飼っている場合は、異常が見られたら
すぐに獣医さんに相談するようにしましょう。
まとめ
犬の「パグ脳炎」は発症すると脳全体に壊死などの炎症が起き、
多くの場合死に至る怖い病気です。
発症の可能性がある犬種を飼っている場合は、
日常的な行動をよく観察し、
異常が見られたらすぐに獣医さんに相談するようにしましょう。
最近のコメント