犬や猫の手術後などに使用!「エリザベスカラー」について

犬や猫の手術後に首につける「エリザベスカラー」をご存知でしょうか?

エリザベスカラーを付けると特徴的な姿になるので、使用したことがなくてもご存知の方も多いと思います。

今回は「エリザベスカラー」についてお話します。

エリザベスカラーとは

エリザベスカラーは犬や猫の首に取り付け、術後の縫合部、皮膚病、ケガを負った部位などを舐めないようにする円錐台状の保護具です。

「エリザベスカラー」という名称は16世紀のエリザベス朝時代に衣服に用いられた襞襟(ひだえり)に似ていることが由来です。

通常はプラスチック製ですが、素材を気にしてしまう犬や猫のために布製の物やクッション状の物も存在します。

エリザベスカラーは犬や猫のストレスになる?

エリザベスカラーを犬や猫につけると、動きにくくなることや首周りの違和感から
ストレスを感じることがあります。

ただし、エリザベスカラーを付けると、ずっと動けないような子もいれば、
すぐに慣れていつものように動き回れる子もいるので
ストレスの感じ方の個体差は大きいようです。

「ストレスを感じてかわいそう」と飼い主さんは思ってしまいますが、
患部の保護・早期の回復のためには必要なことです。

エリザベスカラーを取り外したことにより傷が悪化すると
再度の処置が必要になり、長期に渡り苦痛を与えてしまうことになります。

エリザベスカラー使用時の注意点

エリザベスカラーのサイズはその子にあったものを使用しましょう。

大きすぎると水を飲むことができなかったり、
反対に小さすぎると患部を舐めることができてしまいます。

サイズがわからない場合は動物病院に相談してみましょう。

エリザベスカラーに慣れない場合の工夫

どうしてもエリザベスカラーに慣れない場合は、
下記の工夫をしてみましょう。

  • エリザベスカラーの素材を変える
  • 部屋の物を片付ける
  • 人の目が届く場所では外す
  • 術後服を着せる

エリザベスカラーの素材を変える

エリザベスカラーは通常プラスチック製ですが、
近年では犬猫の負担を減らすために素材がクッションになっていたり、
形がドーナツ型になっていたりと様々な工夫が施された物があります。

素材を変えるとストレスなく過ごせる子も多いです。

部屋の物を片付ける

エリザベスカラーを付けると視界が覆われてしまうため、
物にぶつかりやすくなり、また物にぶつかる音を怖がることがあります。

エリザベスカラーの使用中は、
犬や猫がぶつかりそうな物は片付けるようにしましょう。

人の目が届く場所では外す

犬や猫の行動を把握できる場所であれば、
一時的にエリザベスカラーを外すことも良いでしょう。

ただし、一度エリザベスカラーを外すと解放感により、
もう一度つける際に大きなストレスを感じる個体もいます。

愛犬、愛猫の性格を見て判断しましょう。

術後服を着せる

エリザベスカラーに代わり、服で患部を隠す「術後服」も存在します。
服に慣れている場合は、術後服を選択するのも良いでしょう。

術後服を着せる場合は、患部をしっかり隠せる物を着せるようにしましょう。

まとめ

エリザベスカラーは犬や猫の患部を保護するために必要なものです。

ただし、構造上ストレスを与える可能性もあるので、
その子の性格に応じて工夫をするようにしましょう。