とても重要な時期!犬の「社会化期」とは

犬の生涯の中で最も特殊な時期として「社会化期」があります。

社会化期は犬にとってとても大事な時期で、この時期に色々な経験をしなかった犬は、成犬になってから問題行動が出やすいと言われます。

今回は犬の「社会化期」について詳しくお話しします。

犬の「社会化期」とは

犬の「社会化期」は、犬が犬社会や人と暮らすルールを
学ぶために重要な子犬の時期を言います。

社会化期は大きく分けて2段階あり、
1段階目が生後3週齢~7週齢頃、
2段階目が生後8週齢~12週齢頃です。

この時期の子犬はとても好奇心旺盛で、
様々な刺激を素直に受け入れるため、社会のルールを学んだり、
色々なことに対して柔軟に慣らすことができます。

しかし同時にとても感受性の強い時期でもあり、
この時期に大きなショックを受けると
将来に影響を及ぼすようになるため注意が必要です。

この社会化期に犬との社会性、人との社会性、
環境への社会性などを学ぶと成犬になったときに
問題行動が出にくいと言われています。

子犬の社会化期は“社会化が最も行われやすい時期”というだけで、
犬の社会化自体に終わりはありません。

子犬の時に十分な社会化が出来なかった場合、
成犬からの社会化も時間はかかりますが可能ですので、
その後も色々な経験を積ませることが大切です。

犬の社会化期:生後3週齢~7週齢頃

この時期は、親兄弟と共に過ごして
犬社会のことを学ぶために最も重要な時期です。

母犬とのスキンシップや、兄弟とのじゃれ合いを通じて
犬社会のルールを学んでいきます。

この週齢で親兄弟と引き離してしまうと、
甘噛みの力加減や犬同士のルールを知らないまま
飼い主さんの元に来てしまい、
結果、問題行動に繋がることがあります。

この期間は親兄弟と一緒に過ごすことが好ましく、
お家に迎え入れるのは8週齢ぐらいが望ましいです。

犬の社会化期:8週齢~12週齢頃

この時期は人間と暮らす上でのルールを学ぶ重要な時期です。

何でも感じたこと、経験したことを吸収していきますので、
この期間に色々な人に会わせて家族外の人に慣らしたり、
パピーパーティーに行き、他の子犬と遊ばせたり、
様々な環境、音に慣らします。

このような社会化をしっかりと行った犬は
様々な状況に順応しやすくなります。

この時期を過ぎると徐々に怖がったり、
警戒心が芽生えてくるので、
素直に吸収することはできなくなっていきます。

ですので、出来るだけ社会化期に色々なことを
経験させるのが良いと言われているのです。

社会化は「物事を受け入れる範囲を広げる」作業

犬に社会化を行ったからと言って、
「気が強い」「臆病」「警戒心が強い」など
犬の元々の個性を変えることはできません。

しかし社会化を行い、様々な経験を積むことで、
その個性をカバーすることができるのです。

例えば音に対して警戒心が強く吠えてしまう犬が、
色々な音に「慣れる」ことで、音に対して警戒しても、
吠えずに「無視すること」が出来れば問題ないですよね。

基本的に「物事に過剰反応しないこと」が出来れば
犬の多くの問題行動は解決します。

無理せず、その子に合った社会化を行ってください。

まとめ

犬の「社会化期」は子犬の一時期にある、
社会性を形成するのにとても適している大事な時期です。

社会化期に様々な経験をさせるようにしましょう。

もし社会化期を過ぎた子犬を飼う場合でも、
時間をかけて社会化は可能ですので、
その子の状態に合わせた社会化を行うようにしましょう。

ただし、過度に怖がる、噛みつくなどの場合は、
しつけ教室やドッグトレーナーなどに相談をしてください。