犬が「抱っこ」を苦手になる3つの理由

子犬の時は「抱っこ」が出来ても、成犬になってからは「抱っこ」が出来なくなったという方はいませんか?

特に中~大型犬は成長と共に抱っこをされる機会が減るため、いつの間にか苦手になることが多いです。

犬が抱っこを苦手になってしまうのは、一体なぜなのでしょうか。

犬が「抱っこ」を苦手になる3つの理由

犬が抱っこを苦手になる主な理由は、下記の3つの可能性が高いです。

  1. 体を拘束されるのが苦手
  2. 抱っこの仕方が不安定で怖い経験をした
  3. 抱っこで痛い経験をした

体を拘束されるのが苦手

「抱っこ」は犬にとっては
「体を拘束される=自由に動けない」ことなので
本能的に苦手な状況と言えます。

そのため、信頼関係がしっかりと築けている場合は、
飼い主さんに体を預けてくれるのですが、
信頼関係が築けていない場合は、
抵抗して暴れてしまうことがあります。

犬が暴れたことによって抱っこから解放されると、
「暴れると抱っこをされない」と学習してしまいます。

すると、抱っこをしようとすると暴れるようになり、
さらに抱っこが難しくなってしまいます。

抱っこの仕方が不安定で怖い経験をした

犬を人の体に密着させず、
宙に浮いた不安定な状態で抱っこすると、犬は怖がります。

このような抱っこを経験すると、抱っこを怖がるようになります。

抱っこで痛い経験をした

「犬を抱っこしている最中に誤って落としてしまった」
「前足を引っ張って抱っこをしてしまった」
など、犬が抱っこによって痛い経験をしていると、
抱っこを嫌がるようになります。

犬を「抱っこ」に慣らすための方法

犬を抱っこ出来なくても日常に問題はないので、
必要ないと思うかもしれません。

しかし、動物病院の診察台に乗せたり、
老犬の介護時などに抱っこは必要になります。

なるべく犬を「抱っこ」出来るようにしましょう。

子犬の頃から抱っこに慣らす

最も良い方法は子犬の頃から「抱っこ」に慣らすことです。

一日に何度か抱っこする機会を設けて、
日常的に抱っこをするようにしましょう。

上手に抱っこされている時は褒めたりおやつをあげ、
抱っこに良いイメージを付けましょう。

体に密着させて安定感のある抱っこをする

抱っこのコツは基本的に小型犬も大型犬も同じで、
人の体に密着させて、犬の上半身と下半身を
腕でしっかり抑えて持つことです。

大型犬で持ち上げるのに力がいる場合は、
前胸の辺りと、お腹の下(もしくは両後ろ足の膝の裏)に
腕を入れて抱え込むように持ち上げると上手くいきます。

犬の体を自分の体に密着させることで安定した抱っこになり、
腕で体をしっかりと抑えることで、犬が暴れるのを防ぐことができます。

体を抑えられる状態に慣らす

体を拘束されることが苦手な犬の場合は、
まず、体を抑えること(保定)に慣らします。

犬の首下とお腹の下に手を入れ、
抱えるように体を密着させます。
(動物病院の看護師さんがよく行っている方法です)

落ちついていたら褒めてあげて、おやつをあげるなどしましょう。

飼い主さんが犬の体を抑えてコントロールすることで、
信頼関係も築けます。

慣れてきたらそのまま少し持ち上げてみます。

難しい場合は無理をせず、犬が嫌がる前に止めましょう。

犬が嫌がって暴れてから止めてしまうと、
暴れると解放されると学習してしまいますので気を付けましょう。

まとめ

犬を抱っこする行為は、診察台にあげたり介護の時など、
犬を持ち上げなくてはいけない場面で役立ちます。

小型犬は普段から抱っこに慣れている場合が多いですが、
中~大型犬は抱っこに不慣れな場合が多く、
苦手になることも多いです。

人の体と犬の体を密着させる安定感のある抱っこをして、
安心感を持ってもらうように練習しましょう。