猫の尻尾と言えば、どのような形をイメージするでしょうか?
すらっと長い尻尾のイメージが最も多いと思いますが、
曲がった尻尾やポンポンのように短く丸い尻尾など猫の尻尾は個体によって様々です。
今回は猫の尻尾の構造と個性的な尻尾のお話をしていきます。
Contents
猫の尻尾の構造について
猫の尻尾は背骨の続きで、およそ18~20個の尾椎で出来ていますが
猫によって尾椎の数は大きく異なっています。
尻尾は先端まで骨も神経も存在し、
骨の周りには尻尾を細かく動かすことができる筋肉があるため、
細かな動きを可能にしています。
猫の尻尾は体のバランスをとる役割がありますが、
気持ちを表す「ボディランゲージ」の役割もあります。
個性的な尻尾「カギしっぽ」「ボブテイル」とは?
猫の尻尾の長さは個体によって様々であり、形状も個性的な物があります。
なかでも個性的な尻尾として有名なのが
折れ曲がった尻尾である「カギしっぽ」と
ウサギのように短い尻尾の「ボブテイル」です。
折れ曲がった尻尾の「カギしっぽ」
先端がカギのように折れ曲がった尻尾のことを
「カギしっぽ(キンクドテイル)」と言います。
長さは様々で、尻尾の先が折れ曲がったりカールしていることもあります。
カギしっぽになる理由は、尾椎の数が少なかったり、
骨同士が融合したり、奇形の椎体など様々です。
カギしっぽは「幸運を引っかける鉤」という意味から
ラッキーキャットと呼ばれることもあります。
ウサギのように短い尻尾の「ボブテイル」
丸くてウサギのような短い尻尾を「ボブテイル」と言います。
ボブテイルの尻尾を持つ猫種として
「ジャパニーズボブテイル」「アメリカンボブテイル」が有名です。
短い尻尾には「HES7」という遺伝子が深く関わっているのですが、
この遺伝子はアジア圏に広く生息する雑種猫が持っています。
日本の猫はアジア圏の猫たちがルーツのため短い尻尾の猫が多く見られますが、
ヨーロッパではほとんど見られないそうです。
短い尻尾~無尾の「マンクス」という猫種もいるのですが、
マンクスの短い尻尾はこの猫だけが持つ遺伝子が関係しています。
日本で短い尻尾の猫が好まれた訳
日本の猫は短い尻尾が多いのですが、これには遺伝以外にも面白い理由があります。
江戸時代に長い尻尾の猫は「猫又」という妖怪になると信じられたため、
短い尻尾の猫が好まれ、多く繁殖されたという話があるのです。
実際に江戸時代より前の絵には長い尻尾の猫が描かれているのですが、
江戸時代の絵には短い尻尾の猫が多く描かれています。
まとめ
猫の尻尾にも個性があることが分かりましたね。
尻尾の形でラッキーキャットや猫又など…
色々な逸話があるのも面白いところです。
街中で見かける猫の尻尾を観察してみるのも面白いと思います。
最近のコメント