猫は体をきれいにしたり、自分を落ち着かせるなどの理由から毛づくろいを行いますが、この毛づくろいをし過ぎてしまうと「舐性皮膚炎(しせいひふえん)」という皮膚炎になってしまうことがあります。
猫の「舐性皮膚炎」は一体どんな症状なのでしょうか。
Contents
猫の「舐性皮膚炎」について
猫の「舐性皮膚炎」は猫が同じところを舐め続けることによって、
炎症や脱毛などの症状を起こしてしまう皮膚炎です。
舐性皮膚炎が起きやすい箇所は、
猫が舐めやすい足先に多く見られますが、
太ももの外側やお腹などに起きることもあります。
猫の「舐性皮膚炎」の原因は「過剰な毛づくろい」ですが、
過剰な毛づくろいを行ってしまう原因として
- 他の病気による痒みや炎症
- ストレス
- 神経や脳の異常
などが考えられます。
猫の「舐性皮膚炎」の症状
猫が「舐性皮膚炎」になると
皮膚に下記のような症状が見られます。
- 皮膚の炎症
- 脱毛
- 皮膚がめくれる
- 骨が露出する
皮膚の炎症や脱毛が主な症状ですが、
猫の舌はザラザラとしているため、
同じところを舐める付けることで皮膚が薄くなり、
重症化すると骨が露出することもあります。
猫の「舐性皮膚炎」の治療方法
- 内服薬
- 外用薬
- 基礎疾患の治療
- エリザベスカラーの使用
炎症が起きている場合は抗炎症剤などの内服薬を使用したり、
患部にクリーム状の外用薬を使用することもあります。
また、ストレスが原因で過剰に毛づくろいを行う場合は
精神安定剤が処方されることもあります。
何らかの疾患が原因で舐性皮膚炎を起こしている場合は、
そちらの治療も行います。
治療には患部を舐めさせないことが重要ですので、
エリザベスカラーや皮膚保護服などを使用する場合もあります。
猫の「舐性皮膚炎」の予防方法
猫が過剰な毛づくろいをしてしまう原因の一つに「ストレス」があります。
そのため、猫に過剰なストレスをかけないことは舐性皮膚炎の予防に繋がります。
猫のストレスの原因には下記のようなものがありますので
気を付けるようにしましょう。
- 適正飼育されていない
- 猫同士の相性が悪い
- 運動不足・コミュニケーション不足
適正飼育されていない
トイレが汚れている、家の中に落ち着ける場所がない、
暑すぎる・寒すぎるなど…飼育環境が猫に適していない場合、
猫はストレスを感じます。
飼育環境を見直すようにしましょう。
猫同士の相性が悪い
多頭飼育をしている場合、猫同士の相性が悪いと
ストレスを感じることがあります。
飼育スペースを分けたり、
お互いの寝床など、くつろぐ場所を離したり
猫同士の生活スペースに気を配るようにしましょう。
運動不足・コミュニケーション不足
猫は運動や飼い主さんとのコミュニケーションが不足すると
ストレスが溜まることがあります。
猫じゃらしなどのおもちゃを使用し、ジャンプやダッシュなどをさせて
運動不足やコミュニケーション不足を解消するようにしましょう。
まとめ
猫は自分の体を舐める「毛づくろい」を頻繁に行う動物ですが、
体を舐めすぎてしまうと皮膚炎になることがあります。
過剰に毛づくろいを行っている場合は、
被毛や皮膚の状態をチェックするようにし、
異常がある場合は、早めに獣医さんに相談するようにしましょう。
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