猫も人と同じように高齢になると「認知症」になることがあります。
以前は、猫は認知症にならないと考えられていましたが、猫の平均寿命が伸びたことで、認知症の症状が見られるようになりました。
猫が認知症になると一体どんな症状が見られるのでしょうか?
今回は猫の「認知症」についてお話しします。
Contents
猫の「認知症」とは
猫の「認知症」は脳の老化などにより、今まで出来ていたことが出来なくなったり、
異常な行動を起こしたりする症状を言います。
認知症は18歳以上の高齢猫に多く見られます。
犬の場合は11歳位から認知症の症状が見られることがあり、
15歳以上の犬では程度の差はあれ、多くの犬に見られます。
しかし、猫は犬に比べると認知症の見られる平均年齢も高く、
15歳位で認知症の症状が現れる猫はとてもわずかです。
また、発症自体も犬より少ないことが特徴です。
猫が認知症になる主な原因は「加齢」や「ストレス」と考えられています。
猫の「認知症」の症状
猫が認知症になると下記のような症状が見られます。
- 徘徊する
- トイレを失敗するようになる
- 夜鳴きをする
- 狭いところに入り込み、身動きが取れなくなる(後退が出来ない)
- グルグルと同じところを回る
- 食欲旺盛なのに痩せる
- 寝ている時間が多くなる
- 昼夜逆転し、夜に行動するようになる
- 攻撃性が見られる
しかし上記のような症状が見られた場合、まずは別の病気の可能性を疑います。
これは、認知症と似ている症状の病気が他にもあるためです。
認知症の症状と似ている病気は
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 膀胱炎
- 前庭疾患
- 腎不全
- 尿結石
などです。
猫の「認知症」の治療方法
認知症の治療は完治を目指すのではなく、
「現状維持」のための治療となります。
治療方法として行われているのは
- 薬物療法
- 食事療法
です。
全ての猫に効果が見られるものではありませんが、
脳内のドーパミン量を増やす薬を投与すると、
認知症の症状が緩和することがあります。
食事療法の場合、脳に良いと言われるDHAやEPAが含まれているフードを与えたり、
血流を良くしたり、抗酸化作用のあるサプリメントを与えることで、
症状が緩和することがあります。
猫の「認知症」の予防方法
猫の認知症の有効な予防方法は
- 脳に刺激を与える
- 食事内容を変更する
- ストレスを与えないようにする
などです。
脳に刺激を与える
高齢猫になると、動きも鈍くなり寝ている時間が多くなります。
しかし、このような脳に刺激のない生活を続けてしまうと、
認知症を発症する確率が上がると考えられています。
そのため、ブラッシングをするなど適度なスキンシップをしたり、
新しいおもちゃで遊ぶなど、脳に刺激を与えましょう。
食事内容を変更する
前述の食事療法の項目でも触れていますが、
普段の食事に抗酸化作用のあるサプリメントなど、
「脳に良い物」を加えることが予防に繋がります。
ストレスを与えないようにする
ストレスの蓄積も認知症発症の原因と考えられています。
キャットタワーなど猫が落ち着ける場所を作ったり、
トイレを清潔にする、室温管理をするなど
猫がストレスを感じないような工夫をしましょう。
まとめ
猫の「認知症」は老化が原因のため、完治は難しい症状ですが、
緩和治療やサプリメントなどを使用し上手に付き合っていきましょう。
今まで出来ていたことが出来なくなってしまうと猫もショックを受けますので、
粗相などしても決して叱らず、優しく接してあげてください。
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