猫の「体臭」が少ない3つの理由とは

多くの動物にはいわゆる獣独特の「体臭」がします。

身近な動物ですと犬はシャンプーを行わないと“犬臭く”なります。

このニオイ、人の好みもありますが多くの場合「不快に感じるニオイ」です。

しかし猫はシャンプーをしなくても、この「不快に感じるニオイ」がほとんどありません。

実は、これにはしっかりとした理由があるのです。

猫の体臭が少ない理由は??

猫の体臭が少ない理由は下記の3点です。

  • 体臭の原因である“アポクリン腺”が少ないため
  • 毛づくろいや日向ぼっこを多く行うため
  • 待ち伏せ型の狩りを行うため

体臭の原因である“アポクリン腺”が少ないため

猫は体臭の原因となる汗腺“アポクリン腺”が犬と比べて極端に少ないです。

犬はアポクリン腺が全身に存在しますが、
猫は目や口の周りなどごく一部しかありません。

そのため、犬のように強い体臭がしないのです。

毛づくろいや日向ぼっこを多く行うため

猫はとてもきれい好きで、暇さえあれば「毛づくろい」をしています。

ざらざらとした舌で行う毛づくろいは、
汚れを落とし、菌が増えるのを防ぐ効果があります。

また、猫が大好きな「日向ぼっこ」にも大きな意味があり
太陽光で皮膚に付いた細菌を殺菌することで、体臭を防ぎます。

待ち伏せ型の狩りを行うため

猫は待ち伏せ型の狩りを行うため、
獲物にニオイで気付かれないようにする必要があります。

そのため、なるべく体臭が出ないように進化したと考えられています。

猫が臭い場合に考えられる原因は?

体臭がほとんどない猫が臭う場合は、何かしらの原因があります。

猫の体臭の原因として考えられるのは下記の4点です。

  • 病気が原因
  • ケガが原因
  • 肛門腺が原因
  • 排泄物が原因

病気が原因

下記の病気になると普段とは違う体臭がすることがあります。

  • 皮膚病
  • 腎臓病
  • 糖尿病

など

皮膚病は細菌感染からの炎症や、皮脂の過剰分泌などでニオイが出ます。
腎臓病や糖尿病は独特な体臭がするようになります。

口内環境が悪い場合は口臭がします。
また、悪化した口内環境の状態で毛づくろいをすると
体にもニオイがつくことがあります。

ケガが原因

猫が骨折などのケガをすると、
毛づくろいが出来ないことで体臭がすることがあります。

肛門腺が原因

猫には肛門の周囲に臭い液が出る「肛門腺」という器官があります。

この液で被毛が汚れてしまうと、体から独特なニオイがすることがあります。

排泄物が原因

排泄物が被毛に付着することで、ニオイがすることがあります。

特に下痢や軟便の場合、排泄回数も多く被毛への付着も多くなります。

また、オス猫の出すマーキング用の強いニオイの尿は、
猫に付着すると悪臭の原因になります。

猫はシャンプーした方が良い?

基本的に猫はシャンプーをしなくても生活上問題はありません。

ただし、汚れや排泄物が付着した場合や、
下記の猫はシャンプーを行った方が良いでしょう。

長毛種の猫
長毛種の猫は短毛種の猫と比べて、
毛玉ができやすく、毛づくろいで汚れも落ちにくいことがあり、
体臭が強くなることがあります。

毎日のブラッシングや、定期的なシャンプーを行った方が良いでしょう。

室外に出る猫
室外に出る猫の場合は、外での汚れを落とすためにも
定期的なシャンプーを行いましょう。

まとめ

猫は「体の作り」や「行動」から体臭が少ないことが分かりましたね。

体臭が少ない猫の体が臭う場合は、
病気や酷い汚れが付着している可能性があります。

体の異常を知るきっかけになることもありますので、
猫の体臭変化には気を付けるようにしましょう。