自分の尿でアピール!?犬の「マーキング」の秘密に迫る!

犬が自分の尿を色々な所にかける「マーキング」はとても有名ですよね。

散歩中にマーキングをしている犬を見かけることは多いのではないでしょうか。

今回はこの「マーキング」の意味や、オス犬によく見られる「足上げマーキング」の理由についてお話しします。

犬の「マーキング」の意味とは

犬が尿を色々な所にかけて自分のニオイを残す行動を「マーキング」と言います。

マーキングは散歩中や、家の中で見られることがありますが、
散歩中に行うマーキングは

  • 自分の縄張りをアピールするため
  • 犬同士の挨拶

としての意味があり、

家の中で行うマーキングは

  • ストレスが溜まっている
  • 自分が家のリーダーというアピール

の意味があると考えられています。

犬の「マーキング」は、祖先であるオオカミの習性の名残です。

オオカミは、自分の群れや獲物を他の群れから守るため、
「縄張り意識」がとても強い動物です。
マーキングをすることで自分たちの縄張りを主張し、
他の群れがこの縄張りに入ると、追い出すために攻撃態勢を取ります。

犬にもこの「縄張り意識」が大なり小なり残っているため、
自分の縄張りをアピールする方法の一つとして、
マーキングを行っていると考えられています。

また、マーキングをすることで自分のニオイを他の犬へ
「情報」として残すことができるため、
「犬同士の挨拶」「コミュニケーション」としての意味もあると考えられています。

その他の意味としては、自分を落ち着かせる
「カーミングシグナル」として行うこともあります。

ドッグランなど、たくさんの犬がいる場所に行くと
自分のニオイを残して少しでも落ち着こうと考えるためか、
頻繁にマーキングする犬が見られることがあります。

マーキングは尿以外にも便や足の裏の汗など、
別のニオイを使って行うこともあります。

マーキングはオスもメスも行いますが、
特に気の強い犬や、未去勢のオス犬が頻繁に行います。

オス犬が足を上げて「マーキング」する意味とは?

マーキングと言うと「オス犬が足を上げて行うイメージ」があると思いますが、
この行動の意味は一体何でしょうか。

  • 他の犬がニオイを嗅ぎやすい位置にマーキングできる
  • 自分の大きさをアピールできる

他の犬がニオイを嗅ぎやすい位置にマーキングできる

足を上げてマーキングすると、ちょうど犬の鼻の高さに
マーキングすることができるので、
他の犬へ「自分の存在アピール」になります。

自分の大きさをアピールできる

より高い位置にマーキングすることで「自分は大きくて強い」
アピールすることができるため、オス犬は足を上げて
マーキングすると考えられています。

気の強い小型犬の場合は、逆立ちをしてまでアピールすることもあります。

オス犬が足を上げて「マーキング」を覚える時期は?

オス犬が足を上げてマーキングを覚えるのは、
生後6ヶ月~8ヶ月ぐらいと言われます。

この時期はメス犬が初発情を起こす月齢であるため、
オス犬もメス犬へのアピールや、他の犬への縄張り主張として、
この月齢から足を上げてのマーキングが始まると考えられています。

ちなみに気の強いメス犬も、足を上げてマーキングすることがあり、
反対に気の弱いオス犬や去勢済みのオス犬は、
足を上げてのマーキングをしないことがあります。

犬の「排尿」と「マーキング」の違い

犬の「排尿」「マーキング」の違いはあるのでしょうか。

「排尿」は膀胱に尿が溜まると体外へ出す生理的な行動ですが、
マーキング」は犬が意図的に行っているという違いがあります。

一回の量が多い場合は排尿の場合が多いですが、
マーキングは尿を小出しにし、
ほとんど出ていない場合や、全く出ていないのに
足だけを上げているなどの特徴があります。

オス犬は「排尿」の場合は足を上げないこともあるのですが、
「マーキング」の場合は「垂直な物や壁に向かって足を上げて行う」
という違いもあります。

犬の「マーキング」による近隣トラブル

マーキングは犬の本能的な行動ですが、
電柱や家の壁など色々な所に尿をかけてしまうことから、
ニオイや壁の変色など近隣トラブルに繋がることがあります。

ニオイ嗅ぎをした後にマーキングをすることが多いので、
リードを短く持ち、ニオイを嗅がせないなど、
散歩中は出来るだけマーキングをさせないようにしましょう。

また、マーキングをしてしまった場合は水で流すなど、
しっかりと対応するようにしましょう。

マーキングを止めさせたい場合は、去勢手術も有効です。
(マーキングが癖になり、去勢をしても止めない場合もあります)

まとめ

マーキングは犬にとって本能的な行動であり、
また、オス犬は自分のアピールのために
頻繁に行っていることが分かりましたね。

しかし、マーキングは近隣トラブルに繋がることもあるので、
散歩中はしっかりと対応するようにしましょう。