
猫の祖先は砂漠で暮らし、水分が少ない場所で生活していたため、少ない水分で凝縮された尿を出すという体の作りをしています。
そのため腎臓や泌尿器に負担がかかりやすく、
泌尿器系の病気は多くの猫が経験しやすいです。
中でも膀胱炎は若くてもなりやすいため、
どんな年齢の子も注意が必要と言えます。
膀胱炎は一度なると再発しやすい病気でもあるため、
未然に防げるように、ネコちゃんとの暮らしを見直してみましょう。
Contents
猫の膀胱炎を未然に防ぐためにできる4つのこと
- 水を飲ませる環境を整える
- トイレ環境を清潔にする
- ストレスのない環境にする
- 栄養バランスの良い良質なフードを与える
水を飲ませる環境を整える
たくさん水を飲んで、たくさん排尿すると、
膀胱内に溜まった細菌も一緒に流してくれるため、
たくさんの水を飲み、排尿することは膀胱炎の予防になります。
たくさんの水を猫に飲んでもらうためには、
飲みやすい環境を作るように工夫する必要があります。
水をお皿に入れておくだけではなく、
複数の場所(暗いところや高いところ、猫が好むところ)に置いたり、
ウォーターファウンテンなど流水タイプの水飲み場を用意したりします。
水分を取らせるという意味ではウェットフードを活用するのも良いです。
水分の補給は膀胱炎以外にも猫のなりやすい泌尿器系、
腎機能関連の病気予防としても重要です。
トイレ環境を清潔にする
トイレが汚れているとトイレを利用するのを嫌がり、
その結果排尿を我慢してしまうことがあります。
トイレはいつも清潔に保ちましょう。
またトイレのサイズや砂はその子によって好みが異なるため、
最適な物を使用しているかチェックしてみましょう。
ストレスのない環境にする
ストレスも膀胱炎の原因と言われます。
環境の変化や騒音、寒さや暑さなどは猫のストレスの原因になります。
引越しによる環境の変化の他に、通院や知らない人の来客などもストレスになります。
来客の際は猫が安心できる場所に入れるように部屋を分けたり、
狭い場所を作ってあげたりします。
栄養バランスの良い良質なフードを与える
良質なフードを与えることも予防に繋がります。
安価なフードは嗜好性アップのために不必要な添加物をたくさん使用したり、
肉食動物の猫にとって適していない穀物主体の物が多く、
栄養のバランスが偏ったり、体に負担をかけることがあります。
栄養バランスの乱れは体全体に影響します。
膀胱炎予防のみはでなく、他の病気予防のためにも
安心できるフードを与えましょう。
猫の膀胱炎の症状
- 排尿困難
- 排尿回数が増える
- 血尿
- トイレを失敗する
- 腹部を触ると痛がる
膀胱炎になると排尿回数が増えますが、量が出ず、
また痛みから唸り声をあげることもあります。
トイレを失敗したりするため、突然このような行動が見られたら
膀胱炎を疑います。
膀胱炎が進むと血尿が出たり、腹部を触ると痛がります。
一度膀胱炎になると再発しやすいので、
これらの症状を常にチェックするようにしましょう。
猫の膀胱炎の原因
猫の膀胱炎の多くは若い猫(特にメス)に多く見られ、
突発性で原因が不明な事が多いですが、考えられる原因として
下記の物があげられます。
- 細菌感染
- 尿路結石
- 排尿を長時間我慢する(膀胱に菌が溜まりやすい)
- ストレス
猫は濃い尿を膀胱内に溜めるため尿中のミネラルが結晶化して尿路結石を発症しやすく、
その結石が膀胱を傷つけて炎症を起こすことがあります。
そのため、膀胱炎と尿路結石はとても関係が深いと言えます。
また、老齢で下記の病気を起こしている場合は細菌感染しやすく、
膀胱炎になりやすいと言われます。
- 状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 慢性腎不全
猫の膀胱炎の治療
- 抗生物質などの投与
- 尿結石が原因の場合は結石の除去
真菌や細菌感染が原因の場合は、抗生物質や抗真菌剤の投与。
尿結石が原因の場合は、結石の除去手術や内科治療により石を溶かします。
まとめ
ネコちゃんの宿命ともいえる泌尿器関連の病気ですが、
飼い主さんが気に掛けてあげることで予防ができます。
今回の膀胱炎の予防方法は尿路結石や腎臓病など
他の病気予防にも繋がるのでぜひ意識していきましょう!
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