犬の「白内障」を進行させないためにできる2つのこと

わんちゃんの目が少し白っぽくなってきた…

その場合「白内障」の可能性があります。

白内障は進行性の病気ですので、
放っておくと徐々に白さが増していきます。

かわいいわんちゃんの白内障の進行は少しでも遅らせてあげたいですよね。

そこで白内障の進行を少しでも遅らせるために出来る2つのことについてお話しします。

 

犬の白内障を進行させないためにできる2つのこと

  1. 目薬の点眼
  2. 食事の工夫

目薬の点眼

早期発見で視力が完全に失われていないときは
目薬により進行を遅くすることができます。

愛犬の目が白くなったかな?というときに獣医さんの診察を受けると
まずは目薬の処方をされるのが一般的です。

目薬を点眼するコツはあらかじめ獣医さんに教えてもらいましょう。

犬の正面から目薬を差そうとせず、
後ろから差すと犬が怖がりにくくなります。

初期の白内障の場合は目薬で多少進行を遅らせることができますが、
真っ白になってしまった目に関しては、
目薬だけではあまり効果が見られないケースが多いようです。

ただし、点眼を犬が嫌がってしまう場合は
継続する事が難しく、別の方法を選択する必要があります。

食事の工夫

別の方法として、食事に一工夫をすることで目の負担を減らせる可能性があります。

目の栄養素であるビタミンAが豊富に含まれる鶏レバー、
カロテンを含む新鮮な黄色の野菜、ルテインを含む濃い緑色の葉物野菜、
含硫アミノ酸を含む豆類、卵、果物(ビタミンC)などを食事にトッピングしたり、
これらの成分が含まれるサプリメントを与えるのも良いです。

もちろん目薬と食事のケアは一緒に行うと、より効果が期待できるでしょう!

進行を遅らせる方法ではなく白内障自体を治す方法はないの?
と思われる飼い主さんは多くいらっしゃると思います。

白内障自体を治す方法としては「手術」が必要となります。

犬の白内障の手術について

  • 白内障の改善が可能
  • 高齢犬へのリスクが高い
  • 費用が高額

白内障の手術とは、水晶体を摘出し、眼内レンズを挿入する手術です。

手術をすることで白内障の改善が可能ですが、
全身麻酔での手術であり、高齢犬の場合はリスクを考えて
おすすめされないことが多いです。

また、術後は1日複数回の目薬の点眼、
目を傷つけないように長期のエリザベスカラーの装着など
飼い主さんの愛犬に対するケアが非常に大切です。

費用も高額なため、よく考える必要がありますが、
犬が若い場合は手術を選択し、
高齢の場合は進行を遅らせる目薬や、食事ケアをする飼い主さんが多いようです。

犬が白内障になったら気を付けてあげたいこと

  1. ぶつかりそうな物を片付けるなどバリアフリーにする
  2. 散歩中に木や草で目が傷つかないようにする
  3. 突然触らないようにする

ぶつかりそうな物を片付けるなどバリアフリーにする

犬が白内障になり目が見えにくくなると、物にぶつかりやすくなったり、
周りが見えないため不安になったりと生活に不自由が出てきます。

犬の生活スペースで歩行の妨げになる物を移動したり、
角にクッションをつけるなど生活環境を工夫してあげましょう。

散歩中に木や草で目が傷つかないようにする

散歩中に木の枝や葉っぱに目が触れると傷が出来、
白内障以外の目の疾患になることがあります。

視力が低下すると犬自身で回避できないことがあるので
犬の目線上に当たるものはないか注意してお散歩をしましょう。

突然触らないようにする

視力が低下すると警戒心が強くなり、周囲に対して敏感になることがあります。

飼い主さんが突然触ることにもびっくりしてしまうことがあるので、
名前を呼んでから触ってあげるなど、気を付けてあげましょう。

そもそも犬の白内障とは…

そもそも犬の白内障とはどんな病気なのでしょうか。
白内障には種類があり、大きく分けて下記のようなものがあります。

  • 先天性白内障
  • 後天性白内障
  • 老年性白内障
  • 若年性白内障

白内障は高齢犬に多く見られる目の病気ですが、
近年は若い子にも見られることが多く、どんな年齢の犬も
発症する可能性がある病気と言えます。

白内障は簡単に言うと、目の水晶体が灰白色に濁る病気で、
ひどくなれば、失明する目の病気です。

水晶体のレンズが白く濁り、
徐々に視力が低下していきますが痛みはありません。
片目のみ発症しても、徐々にもう片方も悪くなっていくことが多いようです。

生まれたときから白内障となっているものを「先天性白内障」
外傷や糖尿病などが原因で起こる「後天性白内障」
老年期にかかるものを「老年性白内障」
若いうちからかかるものを「若年性白内障」といいます。

この中で「若年性白内障」は5歳以下に症状が現れ、
遺伝的要因が強いといわれています。

まとめ

白内障は放っておくとどんどん目が白くなってしまう病気ですが、
早期の発見、早期の治療で改善や進行を防ぐことが可能です。

白内障の初期の状態は、光に当たるとなんとなくグレーに見えるかな?
という些細なものですので、日頃からわんちゃんをよく観察していなければ
気付くことはできません。

わんちゃんとのコミュニケーションを通して毎日の目のチェックを
習慣付けるようにしましょう。