猫の「白内障」の症状を早期発見するには

人の目の病気でも有名な「白内障」
白内障は猫にも起こり得る病気です。

白内障は進行性の病気ですので、
放っておくと徐々に目の白さが増していき、
いずれは失明してしまいます。

かわいいネコちゃんの白内障の進行は
少しでも遅らせてあげたいですよね。

それには早期発見がとても重要なのです。

早い段階で猫の「白内障」に気付くには

  • 毎日の目の状態チェック
  • 物にぶつかったりしていないか
  • 高いところを怖がったりしていないか

猫の白内障は、犬の白内障と比べると比較的発症率は低い病気です。

犬の場合は血統による遺伝的疾患としての先天性白内障が多いのですが、
猫は先天性疾患が少ないからです。

ただし、高齢になると白内障のリスクは上がりますし、
目に傷がついたことにより白内障を発症することなどもあるため、
注意すべき病気であることには変わりありません。

白内障は進行性の病気ですので
早い段階で猫の白内障に気付いてあげることが重要になります。

まずは目の状態チェック。

白内障の初期は目に光が当たると黒目の部分がうっすら白く見えます。

白内障の症状が出てくると物にぶつかったり、
今までは軽快に上っていた高い場所などに行かなくなったり、
降りることを怖がったりするようになります。

これらが見られたら獣医さんに相談しに行きましょう。

猫の白内障を進行させないためにできる2つのこと

  1. 目薬の点眼
  2. 食事の改善

目薬の点眼

早期発見で視力が完全に失われていないときは、
目薬により進行を遅くすることができます。

猫の目が白くなったかな?というときに獣医さんの診察を受けると、
まずは目薬の処方をされるのが一般的です。

目薬を点眼するコツはあらかじめ獣医さんに教えてもらいましょう。

猫の点眼はなかなか難しい事があります。

猫の正面から目薬を差そうとせず、
後ろから差すと猫が怖がりにくくなります。

初期の白内障の場合は、目薬で多少進行を遅らせることができますが、
真っ白になってしまった目に関しては、ほとんど効果が見られません。

ただ、点眼を嫌がってしまう場合には
継続する事が難しく、別の方法を選択する必要があります。

食事の改善

食事の改善により目の負担を減らす方法もあります。

目の栄養素であるビタミンAが豊富に含まれる鶏レバー、
カロテンを含む新鮮な黄色の野菜、ルテインを含む濃い緑色の葉物野菜、
含硫アミノ酸を含む豆類、卵、果物(ビタミンC)などを食事にトッピングしたり、
これらの成分が含まれるサプリメントを与えることも良いです。

もちろん目薬と食事のケアは一緒に行うとより効果が期待できます!

進行を遅らせる方法ではなく、白内障自体を治す方法はないの?
と思われる飼い主さんは多くいらっしゃると思います。

白内障自体を治す方法としては「手術」が必要となります。

猫の白内障の手術について

  • 白内障の改善が可能
  • 高齢猫へのリスクが高い
  • 費用が高額

白内障の手術とは、水晶体を摘出し、眼内レンズを挿入する手術です。

手術をすることで白内障の改善が可能ですが、
全身麻酔での手術であり、高齢猫の場合はリスクを考えて
おすすめされないことが多いです。

また、術後は1日複数回の目薬の点眼、
目を傷つけないように長期のエリザベスカラーの装着など
飼い主さんの愛猫に対するケアが非常に大切です。

費用も高額なため、よく考える必要があります。

猫の白内障を予防するには

  • 外に出さないこと
  • 定期的な健康診断を受けること

猫を外に出すと、ケンカをしたり、樹木などに目が当たったりして
目にケガをしてくることがあります。

この目のケガがきっかけで白内障や様々な眼病になることがあります。

室内飼育は、これらのリスクを避ける方法になります。

定期的な健康診断を受けると、早期での病気が見つかりますので、
白内障に限らず高齢猫になったら定期的に診断を受けるようにしましょう。

そもそも猫の白内障とはどんな病気なのでしょうか?
続いては白内障についてより詳しくお話しします。

猫の白内障について

白内障には下記の種類があります。

  • 先天性白内障
  • 後天性白内障
  • 老年性白内障
  • 若年性白内障

白内障とは簡単に言うと、目の水晶体が灰白色に濁る病気で、
ひどくなれば、失明する目の病気です。

水晶体のレンズが白く濁り、
徐々に視力が低下していきますが痛みはありません。
片目のみ発症しても徐々にもう片方も悪くなっていくことが多いようです。

生まれたときから白内障となっているものを「先天性白内障」
外傷や糖尿病などが原因で起こる「後天性白内障」
老年期にかかるものを「老年性白内障」
若いうちからかかるものを「若年性白内障」といいます。

この中で「若年性白内障」は5歳以下に症状が現れ、
遺伝的要因が強いといわれています。

猫の白内障は老年性か、外傷性が多いです。

白内障自体には痛みはありませんが、「白内障」から「緑内障」を発症すると
痛みが出てくるため、目の状態は毎日確認しましょう。

まとめ

猫の白内障は猫の病気の中では少ない病気ですが、
活発に動き回っていたネコちゃんが大人しくなり、
なんだか落ち込んだ様子を見ると、飼い主さんも悲しいですよね。

白内障は徐々に進行していく病気ですが、
初期の段階で気付くことが出来れば、
その分進行を遅らせることが出来る症状です。

初期症状を見逃さないように毎日目のチェックをするようにしましょう。